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九州地方計画協会

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薩摩半島の中央部を南西に流れ東シナ海に注ぐ万之瀬川は、流域面積372.3km2、延長33.2kmの二級河川ですが、沿川地域ではこれまでに梅雨期の集中豪雨や台風により幾多の水害が発生する一方、渇水による深刻な水不足に見舞われることがありました。

そこで、河川改修事業と併せて万之瀬川の上流(川辺郡川辺町神殿)に多目的ダムを建設することとし、その必要性から昭和61年度に『川辺ダム』が河川総合開発事業として採択されました。

以後、南九州特有のシラス台地上にダムを築造することから、ダム周辺の詳細な基礎調査や設計計画を行い、周辺の複雑な水理地質構造に対する様々な検討を重ね、建設用地取得後、平成7年8月から工事に着手。数多くの地質的問題を克服して、約7年半の歳月をかけ、めでたく平成15年3月に完成しました。

川辺ダムは、高さ53.5m、長さ(天端部)147.0m、体積108,000m3の重力式コンクリートダムであり、その重さにより2,460,000m3の水(25mプール約9千杯分)を蓄えることができます。

このダムの完成で、ダム地点において毎秒100トンの洪水を調節することにより下流河川での洪水の軽減を図る事が可能となったほか、雨が降らなくても一定の水量を川に流すことにより、川としての環境の保全や農業用水等の確保、水道用水・工業用水としての安定供給も可能となり、一方では、渓谷の中に大きな広がり持つ河川空間が創出され、訪れる方々に憩いの場を提供しています。

また、当ダムの下流には、高さ20m、長さ400mの断崖に彫られた磨崖仏群の歴史的文化遺産で知られる川辺町『岩屋公園』があります。園内には、清流万之瀬川が流れ、夏にはその流れを利用した天然プールが多くの子供たちでにぎわいます。また桜並木、紅葉が山々の深い緑と調和して、訪ねる人々に憩いとやすらぎを与えてくれます。

現在では、鹿児島市と南薩方面を結ぶ『南薩縦貫道』の整備も進み、鹿児島市内から『川辺ダム』『岩屋公園』もそう遠い所ではなくなりました。

皆さんも、もしお近くに来られる機会があれば、ぜひお立ち寄りください。一見の価値はあると思います。

川辺ダム

万之瀬川の清流を利用した天然のプールで子供たちは緑と、光と、水をいっぱい浴びて遊びます。

清水岩屋公園を流れる万之瀬川と達麿仏群

無数の達磨仏群は、平安時代から明治までの700年間にわたり、様々な思いを込めて刻まれたものです。

オートキャンプ 森のかわなべ グリーンシャワーの中で、小鳥のさえずりに耳を傾けながらのんびり過ごせるオートキャンプ

清水岩屋公園・桜の屋形

岩屋公園を流れる万之瀬川

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