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明るい明日へ繋ぐために
一般社団法人 日本道路建設業協会
九州支部 支部長
真田昭彦
我々の所属する「日本道路建設業協会」は、終戦後間もない1945年11月に、戦後の復興には“ 道路網の構築に如かず” との理念の下に設立された団体である。終戦によって引き揚げてこられた方々が中心となって、日本の再興のために、食料も機械・資材等も不足する中、高邁なる精神と覚悟をもって、道路整備に取り組まれたと聞いている。
戦後の本格的な復興は1954年に始まった「道路整備五カ年計画」により推進されたが、協会に所属する道路建設業者もその役割を積極的に果たし、高速道路から市町村道までが飛躍的に整備され、道路網の整備とともに日本経済の奇跡的な復興と成長ももたらされたと確信している。
そのような成り立ちを持つ「日本道路建設業協会」では、協会設立70周年にあたる、2015年5月に、「道路建設業中期ビジョン2015 -明るい明日へ繋ぐために-」をとりまとめた。
これは現在の日本がおかれた厳しい財政状況や、人口減少・高齢化社会などの経済・社会環境の変化に対して、道路建設業として今後何をやるべきか、どのように行動していくべきか、果たすべき役割と責務をまとめたものであり、
 ①道路などの社会基盤整備によるネットワーク社会を実現する
 ②新しい道路交通時代に相応しい道路の質的改造を図る
 ③安定的、継続的な道路等の社会資本投資が日本の活力を取り戻す
ことが重要であることを提案するとともに、
 ①メンテナンス時代の戦略的舗装システムの確立を図る
 ②道路の建設から管理までのトータルマネージャーを目標とする
 ③若者が一生を託せる産業を目指す
 ④活力復活の源泉である生産性の向上を図る
 ⑤その根幹となる建設・管理技術の開発を強力に進める
という5つの理念・目標を掲げている。
九州においても高規格道路の整備率は80%を超え、道路ネットワークの整備も進んできており、経済活性化につながる物流ネットワークの強化や観光ルートの活性化につながるなど、ネットワーク社会
は徐々に実現してきている。一方、これまでに作られてきた道路を資産として捉えた場合、膨大な量の施設をいかに科学的に管理しながら効率的に維持していくかも重要であり「量の時代」から「質の時代」への転換を求められている。
我々道路建設産業の役割も造るだけではなく、効率的な管理まで含めた道路マネジメント産業への進化を求められている。
道路舗装は成熟分野ではあるが、最近でも交通事故の減少や騒音の低減につながる舗装技術や環境負荷の低減につながる舗装工法など数多く開発・実用化されている。これからも長寿命化のための新素材の開発や、生産性を上げ施工合理化を進めるための機械・工法の改善や開発など、社会から求められ、なお且つ認められるような技術の開発に向けてやるべきことは多くある。
より高い目標を持ち、その実現を目指して取り組めるようなやりがいのある職業であり続けることが、次の世代を担う若者が一生を託せることにも繋がると思う。
これからも社会に認められる産業を目指し、明るい明日へ繋げられるように努力していきたい。

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