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国道327号永田工区 部分供用について

宮崎県 県土整備部 
日向土木事務所 主査
中 村 康 輝

キーワード:バイパス、開通式、部分供用

1.事業の概要
本事業は、東九州自動車道日向ICから日向市塩見字永田に至る延長約3.0kmの国道327号のバイパス(図- 1)工事であり、日向圏域の西部に位置する美郷町や日向市東郷町などの入郷地域と東九州自動車道日向ICや重要港湾細島港とを結ぶ路線となっています。この路線のアクセス強化を図ることにより、日向圏域の連携強化や地域経済の発展、日向市街地における交通混雑の緩和を目的として整備を進めています。
この度、平成31年度から整備を進めてきた約1.2kmの秋留(あきどめ)~大斉(おおさい)区間が令和4年7月14日に開通し、部分共用を開始しました。
永田工区整備にあたっては、日向市水道課による耐震用水道管敷設工事と同時に進行する必要があったため、工事範囲や進入路が錯綜するとともに開通目標に向けた工程上の制約がありましたが、工程などの協議調整を綿密に行い事業進捗に大幅な支障を来すことなく進めることができました。

図1 国道327号永田工区 位置図(宮崎県日向市)

2.事業の成果
(1)部分供用の効果
今回の約1.2kmの秋留(あきどめ)~大斉(おおさい)区間部分供用により、入郷地域へのアクセス性が格段に向上し、また、周辺地区の生活道路である市道を走行していた大型車が本路線へシフトすることが見込めるため、同時に、生活道路の交通安全を確保することが期待されます(写真- 1)。

写真1 大型車走行の様子

図2 標準断面図(土木部)

図3 標準断面図(橋梁部)

(2)橋銘板設置式
橋梁竣工に併せて橋銘板設置式を開催し、地元の小中学生や周辺住民の方々を対象に、完成図面を用いて工事内容や施工方法の説明を行い、道路改良工事の目的や工事の重要性など永田工区整備の理解を深めていただきました。
橋名は、この地域では、昔、田んぼが広がり多くのトンボが飛び回っていたことから、地域の方々に愛着を持ってもらえる名称となることを期待して、古い呼び名で“トンボ”を意味する“秋津(あきつ)”橋と名付けました。
また、より一層愛着を持ってもらうため、橋銘板の文字は、地元の小中学生4人に書いてもらいました。
文字を書いた生徒の1人は、「橋の字が難しかったが、何度も書き直したのでうまく書けたと思う。みんなが秋津橋の名前を覚えてくれたらうれしい」と笑顔で話していました。

写真2 橋銘板を書いてくれた地元小中学生

(3)開通式
事業化から約7年をかけての部分完成に地元住民の喜びもひときわ大きく、完成時には地元主催で安全祈願祭及び開通式が盛大に開催され、供用開始の喜びを分かち合う良い機会となりました。その模様は、地元報道機関に取り上げていただき、事業のPR(イメージアップ)に繋げることができました。

写真3 開通式

3.おわりに
今後とも、一日も早い全線開通に向け、残る大斉(おおさい)~終点永田(ながた)までの約1.6km区間の整備を、地元のご協力を頂きながら、全力で取り組んでまいります。
最後に当該事業に協力いただいた関係各所の皆様に、この場を借りて厚く御礼申し上げます。

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