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河口から2km地点、遠くビックアイも見える

6月・コスモスの種まきをする子供たち 大在小学校 3年生

夏・コスモスの草取りをする子供たち

九州の名山 祖母、傾、久住を源流とし、多くの支流を集め流域の市町村をうるおしながら別府湾に入る大野川、その河口の小さな集落で私は生まれました。

大野川の河口付近は支線の乙津川、この川を本流と結ぶ三佐川、いまは姿を消した小中島川、それらをバイパスする水路などで大小のデルタを形成、それにともなう入り組んだ入り江、広大な葦原、そこでは賑やかに囃したてるようにさえずるヨシキリの声、大きな爪をもち穴を出入りする葦蟹たち、おびただしい数のまはぜの稚魚、育ちざかりの少年にとっては冒険心をくすぐる、魅力いっぱいの自然がありました。

いま、その場所は臨海工業地帯、またその背後地として都市化し、昔をしのぶよすがはありませんが、まだ残されている本流右岸河口付近、特に長大な河川敷には心を癒してくれる空間があります。

昭和61年、大分県による右岸大在地区の区画整理事業とあいまって、建設省(現国土交通省)が大野川緑の丘陵と櫻づつみモデル事業で、河口0/00~3,000m間に暖傾斜堤と櫻の堤を完成し、市民の憩いの場を提供してくれました。

平成9年、河川敷をきれいにすることで地域の活性化に、また忘れられた川に人々の目を向けてもらいたい、川をよく知ってもらいたい、ひいては地区の川の玄関をきれいにしたいという思いから地区民を主体にグループを結成、その名を「大野川櫻づつみ愛護会」としました。

基本的には月一回の河川清掃、上流ボランティアとの交流であったのですが、河川敷を花でいっぱいにしたいという意見があり、いまではコスモス、彼岸花、櫻の名所として多くの人が訪れるようになりました。

特に、コスモスの植栽では日本一のマンモス校、大在小学校の子供たちの体験学習、川の勉強の場として、また地区子供会や老人クラブの交流の場として活用され、マスコミにもとりあげられるようになり、川の日の行事(11月1日全線一斉清掃)には、周辺の自治会からもたくさんの応援がいただけるようになってきました。

これからも川にかける思いを多くの人と感じあい、下流を思い水質日本一を誇るきれいな水を育んでくれる源流の人々に感謝しながら、下流地区の特性である広い空間を生かした川づくりを進めたいと思っています。

秋・コスモスの種とりの後、川の勉強会で川の話をする 筆者

川の日 大勢の参加者

満開のさくら

河川敷

河口から3km地点、水辺に映える彼岸花

河川敷を埋めるコスモスとおとずれる花見客

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