一般社団法人

九州地方計画協会

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「高畠の堰」下流部にある堰は、カワセミやイソシギ、コサギなどがよくエサを採る場所となっています

「上流部」山間部を流れる上流部は、川のすぐ近くまで森が迫り、森林性の野鳥がよくやってきます

「アオアシシギ」春や秋の渡りの時期に、番匠川河口部の干潟に姿を見せます。干潟でカニやゴカイなどをエサにしています

「カワウ」エサ採りをした後、濡れた羽を乾かすカワウの群れ

番匠川は大分県南部、本匠村の三国峠を源流とする全長38kmの河川で、本匠村、直川村、弥生町、佐伯市を流れ、支流の堅田川などと合流して佐伯湾に注いでいます。

番匠川の美しい水と周辺の豊かな自然環境に支えられて、流域では、たくさんの野鳥が生息しています。

山間部を流れる上流域では、川のすぐ近くまで森林が迫り、シジュウカラやメジロ、エナガなどの森林性の野鳥が水飲みや水浴びの為によくやってきています。また、水辺を生活の場としているキセキレイやイカルチドリ、ヤマセミなどが川でエサを採っているのが見られます。

番匠川の下流域は鳥獣保護区になっており、冬季にはたくさんのカモ類が越冬の為に渡って来ます。10月初め、渡って来たばかりのカモのオスはメスと同じような地味な色の羽をしていますが、やがてきれいな羽に変わります。カモのオスは、この冬の間にペアの相手を見つける為、きれいな衣装をまとい、様々なポーズでメスの気をひくプロポーズ大作戦を展開します。めでたくペアとなったカップルは翌年の春、繁殖地の北の国を目指して旅立って行きます。

毎年、ヒドリガモやマガモ、オナガガモなど約10種類、3,000羽から4,000羽のカモたちがこの番匠川下流域で冬を越し、大分県下では有数のカモの集団渡来地となっています。

夏、民家の軒先などで繁殖を終えたツバメたちが、番匠川の下流にある葦の中州に集団でねぐらを作ります。夕方、あちこちでエサ採りをしていたツバメたちが中洲に集まり始めます。日が沈む前になると、数千羽にもなったツバメの群れは葦原の上を波打つように飛び回り、やがて木の葉を散らすように葦原へ降りて行きます。葦の葉先にとまったツバメたちは、その日の出来事を話し合っているかのようにひとしきりおしゃべりをした後、急に鳴くのをやめて眠りにつきます。

野鳥たちにとってはエサを採ったり、繁殖したり、休息したりと、番匠川流域の豊かな自然環境は非常に大切なものです。これらの自然環境は、番匠川流域に生活する私たち皆が守って行かなければならいと思います。

「カモの群れ」日中、中州で休息するヒドリガモの群れとカワウ、コサギ

「セグロセキレイ」水辺の近くで、水生の昆虫などを採ってエサにしています

「中州の葦原」中州の葦原は、夏にはツバメのねぐらになり、冬はカモたちの安全な休息場所となっています

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