

菊池神社への参道は菊池市名所の「白壁通り」。通りの中ほどにある菊池高校正門横に、ムクの巨木が立っている。これが懐良親王お手植えと伝えられる熊本県指定天然記念物の「将軍木」だ。根回り10m、幹周り8m、東西の枝張りは24m。この将軍木と通りを隔てたところにあるのが「菊池松囃子能場」(県指定民俗文化財)。毎年10月13日、将軍木を征西将軍懐良親王に見立て、能舞台で650年の伝統をもつ菊池神社の神事能「御松囃子御能」が奉納される。懐良親王を迎えた武光公が隈府の城中で能を供覧したのが始まりだという。御松囃子御能は国指定無形民俗文化財。