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田島さんの著書

最近ではウナギと区別できない子供の方が普通になった。昔の子供はこれを売って小遣銭を稼いでいたとか…

英名「ライス・フィッシュ」は稲作随伴生物であることに由来する名前だが日本では絶滅危惧生物に仲間入り


■どっちが本物の「いぼがえる」でしょう?

ツチガエル
ガサガサした手触り・お腹は黒ずむ・鼻先と眼の間は三角にくぼむ、佐賀平野ではほぼ姿を消した

ヌマガエル
ヌルヌルした手触り・お腹は白色・鼻先から肛門にぬける淡色の背中線があることが多い

※どちらも触ってイボができるようなことはありません。

平成11年2月に環境省が公表したレッドリスト淡水汽水魚類はメダカが絶滅危惧Ⅱ類に選定されたこともあって全国的に大きな衝撃をもって受け止められました。このリストで取り上げられた魚たちの中で、佐賀県内にも生息する魚が絶滅危惧15種、準絶滅危惧3種、合計18種が含まれていました。(表参照)

この18種のうち「絶滅危惧」にあたる15種をそれぞれ生存基盤として最も大切と思われる条件で色分けしてみると7種がクリークなどの水田地帯に依存した生活をする魚、6種が有明海そのものまたは有明海が作り出す巨大な感潮域に依存した生活をする魚、流水や湧水に依存する魚が2種でした。なんと絶滅危惧15種のうち87%にあたる13種までがクリークや有明海といった最も佐賀らしい環境に生活基盤を置いており、さらにその半分がクリークという人工環境に生活を依存しているという事実は、予測はしていたものの驚きでした。

クリークにすむ魚の危機の原因は種によってさまざまです。2000年12月に発行された佐賀県版レッドデータブック(佐賀県の絶滅のおそれのある野生動植物―レッドデータブック佐賀)によると雑種化による純系種の消滅、外来魚などによる圧力、そして農地基盤整備事業による水田環境の改変などが主な原因のようです。また、この県版レッドデータブックでは「佐賀平野のドジョウ」が絶滅のおそれのある地域個体群として掲載されています。

生き物を展示するという仕事の都合で、今年は県内のカエルやヘビを勉強する機会に恵まれました。淡水魚以外は素人同然だった私にとって両生類やは虫類といった異分類群の生き物を勉強することは、実に新鮮な経験でした。特に世界的な減少が叫ばれているカエルについては、佐賀平野の水田地帯からトノサマガエルだけでなく「いぼがえる(標準和名:ツチガエル)」もほぼ姿を消したことはショックでした。「いぼがえる」と思っていたのはすべてヌマガエルに変わっていたのです。

英名:ライス・フィッシュ(お米魚)とよばれるメダカ、田んぼの踊り子:ドジョウ、田んぼの住人:カエル類など、水田に依存した生活をする生き物が失われようとしていることは稲作文化自体がおかしくなっていることを象徴しているようですね。

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