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『第22回九州「川」のワークショップin 大隅』開催報告
~大隅半島地域で初の取り組み~

国土交通省 九州地方整備局
大隅河川国道事務所 
鹿屋出張所長
上 原 真 也

キーワード:川、ワークショップ、河川協力団体、発表

概要
九州「川」のワークショップは、九州の河川流域で活動している団体・学校・行政・企業等が一堂に会し、活動発表・意見交換や情報共有を行い、よりよい水環境を育むとともに防災意識の向上や異分野交流促進、次世代を担う人材の育成と流域間連携を図ることを目的としており、平成13年に第1回が福岡県久留米市で開催され、鹿児島県域では平成18、26年に開催されたものの、いずれも薩摩半島(薩摩川内市)での開催であったため、大隅半島では今回が初めての開催となった。
九州最南端での開催にあたり、事前準備から開催結果について紹介する。

1.はじめに
九州「川」のワークショップは、開催年の前年から準備が始まる。大隅開催に向けて要領を学んでおくことが重要であるため、令和4年に開催された筑後(日田市)に、『第22回九州「川」のワークショップin 大隅』の実行委員会が参加した。筑後の開催では、九州河川協力団体『NPO法人 かのやコミュニティ放送』の中村なおみ実行副委員長が司会者として参加し、同じく九州河川協力団体『姶良川河川愛護会』の小浜昭二会長が次回開催地の実行委員長として、フラッグ引継ぎ式に参加した。事前準備には、開催日の調整、会場の確保、助成金の申請、概算金額の試算(会場使用料、広告資料作成・印刷等)など数多くの調整や確認が必要になるため、ワークショップ開催までのスケジュール管理が大切である。

2.組織運営
令和5年のワークショップは、主催が第22回九州「川」のワークショップin 大隅実行委員会(以下「実行委員会」という)、共催は九州河川協力団体連絡会議、後援が国土交通省九州地方整備局の構成で取り組んだが、実行委員会事務局の人員が不足気味であることなどから、鹿児島県域で盛り上げていくことになり、薩摩川内市で2回の開催実績がある川内川流域の河川協力団体および川内川河川事務所にもバックアップしていただくことになった。
川内川流域の河川協力団体『NPO法人ひっ翔べ!奥さつま探険隊』の田中光行実行委員にはホームページ作成をご協力いただくなど、鹿児島県域が一致団結して取り組み、大変心強く準備を進めることが出来た。

3.実行委員会の開催
令和5年度に入って、実行委員会を全部で5回行っており、鹿児島県域以外の河川協力団体の方々、本局河川部関係者も含めた実行委員会を行うため、対面およびWeb のハイブリッド形式を取り入れながら行うこともあった(下記の写真:第4回実行委員会)。

写真-01第4回実行委員会の様子

4.事前準備の難題
開催に向けた準備は、作業を進める度に、当初想定し得なかった調整事項が新たに多く出てきた。さらに令和5年は偶然にも、特別国民体育大会『かごしま国体』が重なり、その余波で別のイベントがワークショップと同日になることが分かったため、鹿児島市内から鹿屋市内までの公共交通機関が利用できなかった場合を想定したバスの手配、宿泊施設の交渉など、九州最南端ならではの課題も含めた対応に追われた。

写真-02 第22回九州「川」のワークショップin大隅のチラシ

5.開催初日
鹿屋農業高等学校による和太鼓部によるオープニングから始まり、会場の雰囲気が一段と盛り上がりを見せた。

写真-03 鹿屋農業高等学校による和太鼓部によるオープニング

発表の部では子どもの部4団体、一般の部32団体によるステージ発表が行われた。劇やクイズ出題などプレゼンの方法も様々で、参加者も熱心に聞き入っていた。一般の部では来場者投票が行われ、肝属川水系で活動する『神野スマイル協働隊』がグランプリに選ばれた。

写真-04 子どもの部の様子

写真-05 大人の部『神野スマイル協働隊』

初日のプログラム終了後、会場を移動して交流会を行い、大隅ならではのおもてなしで大いに盛り上がった。

6.最終日(2日目)
2日目は活動内容を更に詳しく伝えてもらうため、アピールタイムが設けられ、展示ブースに写真やパネル、カエルやヘビの実物等も展示され、質疑応答も活発に行われた。

写真-06 アピールタイムの様子

アピールタイム終了後、メイン会場において髙山修氏による基調講演が行われた

写真-07髙山修氏による基調講演

写真-08 閉会式

7.まとめ
九州最南端での開催だったが、想定を大きく上回る354名(一般観覧70名を含む)が来場され、大盛況のうちに幕を閉じることができた。大会のテーマ『大隅から発信!未来につなぐ環境と流域治水』を達成することができたと感じている。準備段階から開催終了まで関係した皆様には心から感謝するとともに、今後も九州「川」のワークショップが、川に関係する人たちの絆をより強くするきっかけとなってくれることを切に願う。

写真-09 集合写真

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