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新橋梁点検車の導入

建設省 九州技術事務所
 機械課長
坂 井 芳 晴

建設省 九州技術事務所
 機械課 専門職
福 留 泰 男

橋梁や道路施設は,自動車社会における産業活動の動脈として大きな役割を担っています。
現在,九州地方建設局管内の一般国道に設置されている橋梁は約1,000橋(15m以上,平成10年度末)あり,その機能を維持するため,点検・補修等のメンテナンスが道路管理上,重要な作業の一環となっており,この橋梁保全等のニーズに対応する必要があります。
このことから,九州技術事務所では橋梁点検車を保有し,道路維持管理の一環として管理する橋梁の現状を把握し,異常および損傷を早期に発見するとともに安全,円滑な交通を確保する合理的な橋梁の維持管理の橋梁点検に使用されてきました。
その後,平成6年10月,韓国のハン川にかかるソンス大橋の中央部落下事故発生を受けて,橋梁点検の重要性が再認識され,全国的に1回/10年を目標に点検を実施することとなった。
また,平成9年3月,鹿児島県薩摩地方の地震に伴う異常時点検に用いられている等,橋梁点検車は災害対策用機械として位置付けられるようになりました。
そして,平成11年3月末,昭和54年度購入の橋梁点検車の更新としてイタリア製(バリン社)橋梁点検車を導入しました。
主要諸元は,全長11.93m,全幅2.49m,全高3.79m,車両総重量24,070kg,総排気量12,110cc,最高出力380Ps/1,800rpm,乗車定員2名,橋梁点検半径13.0m,歩道クリア幅3.0m,橋梁桁高3.5m,高所作業範囲14.5m,低所作業範囲-17.0m,先端積載荷重300kgで,旧型より低所作業範囲で約3倍能力向上し,橋梁下面からの点検で2車線道路は片側より,4車線道路は片側より2車線を十分点検出来る性能となり,また,災害時の高所作業へも使用出来るようになりました。

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