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宮崎市生目の杜運動公園整備事業について

宮崎市 都市整備部 公園緑地課
関 屋 和 光

1 施設建設計画の背景
宮崎市生目の杜運動公園整備事業は,市制70周年記念事業の一つとして打ち出されたもので,市民誰もが生涯を通じて心身の維持増進を図り,健やかな生活を過ごすことができるように,また,心とからだの健全な発達により,明るく豊かで活力に満ちた社会を形成することを目的とし,整備が進められているところである。

2 事業概要
 事業名:宮崎市生目いきめもり運動公園整備事業
 事業期間:平成11年度~平成20年度
 事業費:173億円(関連事業を含む)
 事業場所:宮崎市大字跡江
 整備面積:約35.4ha

3 施設の周辺環境
宮崎市生目の杜運動公園は,周辺が山林等に囲まれた自然豊かな農村地帯に位置している。また,市内中心部から約6kmと近接し,周辺道路も整備され,交通アクセスにも恵まれているため,市民が手軽に緑の中でスポーツのできる絶好の環境となっている。

4 施設の概要及び特徴
アイビースタジアム及び第2野球場は,共に公認野球規則を満たす両翼100m・中堅122mのグラウンドで,内野は黒土舗装,外野は天然芝となっており,冬季も冬芝のオーバーシードを行い,1年中深緑の芝でのプレーが可能となっている。夜間照明もアイビースタジアムに6基,第2野球場に4基設置している。アイビースタジアムについては,西風に対して西側の保全林が防風帯となるように配置してあり,冬場の風の影響をほとんど受けない配慮が行われている。
隣接して設置された「はんぴドーム」は悪天候時でも利用可能な屋内練習場で,人工芝のアリーナ65m×65m(4,225㎡)となっており,野球の屋内練習フットサル,テニス,ゲートボール等多目的に利用できる施設である。省エネ対策として,屋根のトップライト部分に約400面の膜部分を設けているため,日中は照明なしでのプレーも可能となっている。

その他にも,野球ソフトボール,サッカー,グラウンドゴルフ等に利用できる多目的グラウンドA(120m×120m),サッカー,ラグビー等に利用できる多目的グラウンドB(210m×120m現在2/3面供用開始済み),園路を活用したランニングコース(一部未供用),各施設間の芝生広場なども整備されている。
また,公園内は全面バリアフリー対応になっており,アイビースタジアムではスタンドの各階に車椅子席を設け,2階フロアにはライト・レフト両側のスロープからと,エレベーターの両方でアクセスできるようになっており,シャワー室,各階の便所についても車椅子対応になっている。屋外便所等についても,全て車椅子対応になっており,園路沿いには施設案内の音声誘導装置も設置してある。

5 進捗状況
同公園は,平成6年4月に市制施行70周年記念事業として公表し,平成11年3月までに基本構想,基本設計を行い,同年4月から造成に着手した。平成12年1月には都市公園として都市計画決定をして,同年都市計画事業の許可を取得し,11月から第1野球場に着手,14年7月には屋内多目的運動場に着手,15年10月には公園の約半分を一部供用開始し,16年10月からはさらに多目的グラウンドBなどの一部供用を開始しているところである。現在,平成20年度グランドオープンを目指し,16面の砂入り人工芝テニスコート(うち4面に夜間照明設置),第3種公認競技場で400m×9レーンのトラックを有し,約1,000人収容のメインスタンドを持つ陸上競技場,バスケットボールやバレーボール等にも利用できる体育館を併設した,施設の管理運営全般を行う管理棟などの整備を進めているところである。

6 供用開始後の利用状況
供用開始以来,プロ,アマ問わず多くの利用者が訪れ,アイビースタジアムや第2野球場,はんぴドームなどについては,週末などは特に利用率が高くなっている。また,ダイエーホークスの春・季秋季キャンプが行われている他,大学等の合宿などでも利用されるようになってきている。施設利用の他にも,日常的なジョギングやウォーキング,近隣の小・中学校等の遠足や駅伝大会などの利用も多く,市民の「生涯スポーツの実践の拠点施設」としての機能を着実に果たしてきている。

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