五ヶ瀬川かわまちづくりについて
山本昌男
坂本正己
坂本正己
キーワード:地域連携、かわまちづくり、地域活性化
1.はじめに
延岡市は、宮崎県の北部に位置し、人口約13万人の都市です。市街部を五ヶ瀬川、大瀬川、祝子川、北川の大きな川が流れ込み「水郷のべおか」と称されています(写真ー1)。
交通は、南北に国道10 号、東西に国道218号の道路網が整備され、さらに平成27 年度に東九州自動車道の開通を控え、周辺都市と短時間で結ばれようとしています(図ー1、写真ー2)。
延岡市の歴史は、はるか遠く、赤木遺跡にみられる旧石器時代までさかのぼります。縄文時代には、大貫等の貝塚、古墳時代には、国指定史跡である南方古墳群、奈良時代に建立された今山八幡宮、鎌倉・室町時代の五ヶ瀬川・大瀬川沿いに造られた井上城、西階城、松尾城の城跡、安土・桃山・江戸時代の五ヶ瀬川と大瀬川を内掘、外掘で利用した延岡城跡(現在の城山)(写真ー3)、現在も五ヶ瀬川の水を取水している岩熊井堰(写真ー4)と用水路の大工事、大正時代に入り、五ヶ瀬川のきれいで豊かな水を利用した水力発電による産業の発展等五ヶ瀬川・大瀬川を利用した歴史文化等が数多く継承されています。
2.五ヶ瀬川(延岡)の魅力
五ヶ瀬川・大瀬川の河川敷では、様々な催しが行われています。春には、「延岡アースデイ」が開催され、多くのボランティアで河川敷の清掃が行われます(写真ー5)。「天下一ひむか桜菜の花まつり」では、満開の河津桜、菜の花の中、郷土芸能、露天出店などで多くの見物客で賑わいます(写真ー6)。夏には、「五ヶ瀬川イカダ下り大会」が開催され、手作りイカダによる多くの参加者で五ヶ瀬川を満喫しています(写真ー7)。「リバーフェスタのべおか」では、メインイベントのDAN ボート(親子手作りの段ボールボート)レースなど、子供達にふるさとの川で思いっきり遊んでもらう多彩な催しが行われています(写真ー8)。「五ヶ瀬川リレーマラソン大会」は、以前五ヶ瀬川と大瀬川の河川敷で行われていた「若鮎マラ
ソン大会」を復活させようと取り組まれています(写真ー9)。秋には、300 年の歴史を誇る1 級河川では日本一の長さの「鮎やな」が架かり、県内外から多くの観光客が訪れ、五ヶ瀬川の鮎に舌鼓を打っています(写真ー10)。今まで夏に開催されていた「花火大会」が今年から11 月に九州最大規模を銘打って開催されます(写真ー11)。さらに治水の歴史を誇る全国で一番古い「畳堤」も残っています(写真ー12)。
ソン大会」を復活させようと取り組まれています(写真ー9)。秋には、300 年の歴史を誇る1 級河川では日本一の長さの「鮎やな」が架かり、県内外から多くの観光客が訪れ、五ヶ瀬川の鮎に舌鼓を打っています(写真ー10)。今まで夏に開催されていた「花火大会」が今年から11 月に九州最大規模を銘打って開催されます(写真ー11)。さらに治水の歴史を誇る全国で一番古い「畳堤」も残っています(写真ー12)。
また、延岡市内の五ヶ瀬川・大瀬川周辺でも、様々なまちづくりが動き出しています。春には、九州3 大春祭りの「延岡大師祭り」が開催され、県内外から多くの観光客が訪れます(写真ー13)。国内のトップアスリートが出場する「ゴールデンゲームズのべおか」(写真ー14)、夏には、「まつりのべおか」が開催され(写真ー15)、秋には、「天下一薪能」(写真ー16)、冬には、国内のトップアスリートが出場する「西日本マラソン大会」が開催されます(写真ー17)。
3.五ヶ瀬川かわまちづくり検討会の設立
五ヶ瀬川下流の五ヶ瀬川と大瀬川に挟まれた延岡市街部の川中地区において、「五ヶ瀬川かわまちづくり」を実施しています。平成24 年10 月10 日に地域住民、学職者、延岡市、国土交通省等により構成された「五ヶ瀬川かわまちづくり検討会」(以下、「検討会」)を設立し、整備内容や利活用・維持管理計画を含めた「五ヶ瀬川かわまちづくり計画」を平成25 年3 月に策定し、「かわまちづくり支援制度」へ登録されました(図ー2)(写真ー18)。
4.「天下一五ヶ瀬かわまち創ろう会」の設立
今年度からは、実践組織となる「天下一五ヶ瀬かわまち創ろう会」(以下、「創ろう会」)を組織し、より具体的な整備プランや利活用・維持管理に関する協議を実施しています(図ー2)。
創ろう会の進め方は、既存の多数あるかわ・まちに関係する団体、イベント等をお互いに活用、サポートする「強固な組織づくり」と新たな利活用プラン・整備・維持管理を「拠点ごとに部会」を構成し、検討しています(図ー3)。
5.「天下一五ヶ瀬かわまち創ろう会」の活動
創ろう会は、発足してまだ6 ヶ月であるが、5回開催され、「強固な組織づくり」として、8 月の既存イベントの「リバーフェスタのべおか」のチラシ配布、高水敷除草等の協力を行っています。その結果、昨年度に増し、参加者も多く活気のあるものとなりました(写真ー19)。11 月には、「五ヶ瀬川の畳堤を守る会」が今年より開催する「畳堤かわまちあかり」に除草、点灯作業に協力しました(写真ー20)。
6.今後の予定
創ろう会では、短期・中期・長期に分けて利活用計画を協議している。短期計画では、各拠点部会で既に来年2 月に開催する「天下一ひむか桜菜の花マラソン大会(上流ルート)と「のべおかこのはなウォーク」イベントの実行委員会を立ち上げ計画中です(図ー4.5)。「散策ルート」「カヌー教室」「餅つき大会」「グランドゴルフ大会」等を計画中です。
今年度中にアクションプランを策定し、活動をPDCA サイクルにより継続定着させ、地域活性化へ寄与していきます。
7.おわりに
「五ヶ瀬川のかわまちづくりは始まったばかりですが、延岡に訪れた人が快適に楽しく過ごせるように、産、民、官が協力して進めています。
今後も「天下一のまち延岡」のPR を様々な形で行っていきますので、お気づきの際は、是非延岡にお立ち寄り下さい。
おもてなしの心でおせったい致します。