九州における公共工事発注者支援の取り組みについて
~第3回公共工事品質確保技術者資格認定試験について~
~第3回公共工事品質確保技術者資格認定試験について~
国土交通省 九州地方整備局 企画部
技術管理課 課長補佐
技術管理課 課長補佐
古 賀 唯 雄
1 はじめに
九州地方整備局・九州各県・政令市では、平成17年4月1日に施行された「公共工事の品質確保の促進に関する法律」の施行を受けて、「公共工事の品質確保に関する九州連絡協議会」を平成17年11月25日に設置しました。
その協議会により、公共工事の発注者を支援する目的で「公共工事品質確保技術者資格制度」を平成18年7月18日に創設・運用を開始しています。
今般、去る平成19年11月4日に資格認定試験(第3回)を実施し、その結果を受け新たに216名を公共工事品質確保技術者(以下「公品技術者」)として認定したところであり、「公共工事品質確保技術者資格制度」の内容と併せて紹介するものです。
2 公共工事品質確保技術者資格制度の概要
① 技術者の位置づけ(図-1参照)
公共工事品質確保技術者資格は、「Ⅰ種公品技術者」、「Ⅱ種公品技術者」、「一般公品技術者」の3種類の資格で構成されますが、Ⅰ種公品技術者が「検査補助業務」、「技術審査補助業務」、「現場補助業務」、「積算補助業務」の4業務の「管理技術者」、Ⅱ種公品技術者が「現場補助業務」、「積算補助業務」の2業務の「管理技術者」、一般公品技術者が「担当技術者」としてそれぞれ発注者支援業務を実施することとしています。
なお、公品技術者について、九州地方整備局及び九州内各県・政令市の各発注業務における活用を図ることとしています。
② 受験資格について
受験資格は、下表(表-1)のとおり定めています。
③ 資格の更新・継続について
資格の更新・継続について下記のとおり定めています。
○Ⅰ種・Ⅱ種公品技術者
・交付日から5年毎に更新。
・1年毎に講習会参加かつ以後1年間にCPDS3ユニット以上5年間で20ユニット以上取得により資格継続
○一般公品技術者
・交付日から2年毎に更新
・1年毎の講習会等により資格継続
3 第3回資格認定試験の概要・結果について
(図-2、表-2、表-3参照)
(図-2、表-2、表-3参照)
平成19年度において第3回資格認定試験を実施しました。
第3回試験の募集に対して、383名の受験申請者があり事前の書類審査を実施した結果261名が受験対象者となりました。
その受験対象者261名から欠席者2名を除く259名が平成19年11月4日(日)の試験を受験しました。
なお、受験科目として、Ⅰ・Ⅱ種公品技術者認定試験受験者に対して事前提出筆記試験と面接試験及び適性試験、一般公品技術者認定試験受験者に対しては適性試験を実施しました。
その結果を受け、平成19年11月20日に開催した「公共工事品質確保技術者資格認定委員会」において216名が認定されました。
なお、今回の第3回試験により、第1回(平成18年8月20日実施)、第2回(平成19年1月21日実施)で認定した資格者と併せ、のべ893名の公品技術者の認定を行ったことになります。
4 今後に向けて
現在、九州地方整備局・九州各県・政令市では、「総合評価落札方式の導入促進」や「ダンピング受注対策強化」等の公共工事の品質確保に向けた取り組みを鋭意実施しているところです。
今後とも、「公共工事の品質確保に関する九州連絡協議会」を通じこれらの取り組みと併せて今回報告した「発注者支援制度」の活用を図り、引き続き公共工事の品質確保向上に向けた取り組みを図ることとしています。
最後に、今回の認定試験実施に際し、ご協力・ご支援を頂いた関係者に深い感謝の意を表するとともに、引き続き今後の取り組みへのご理解を頂きますよう宜しくお願いいたします。