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『九州・沖縄「道の駅」向上会議の取組みについて』
(「道の駅」からの新たな挑戦)

㈶道路保全技術センター九州支部
 支部長
別 府 五 男 

㈶道路保全技術センター九州支部
 保全部長
百 田 國 廣

㈶道路保全技術センター九州支部
 保全課長
森  博 史

1.はじめに
平成16年1月から始まった『九州・沖縄「道の駅」向上会議』は,2年目を迎え,利用者のマナーアップや特産品の開発等,「道の駅」がかかえる問題に対して,「道の駅」の方々が集まって知恵を出し,連携を図った活動が段々と定着している。また,「道の駅弁の開発」や「身障者用駐車マスの着色や注意看板の設置」など効果をあげつつある取組みもみられるようになって来ました。
ここでは,向上会議の主旨等の概要,取組み施策の構成及び具体的な取組み状況など「道の駅」からの新たな挑戦について,紹介するものです。

2.「道の駅」向上会議の概要
2.1 向上会議のはじまり,主旨
「道の駅」向上会議は,「道の駅」が現在,抱えている様々な課題を解決,及び改善することを目的として,「道の駅」が中心となって,工夫し,知恵を出し,連携をとって取組みを実施する「道の駅」連絡会会長の諮問機関であり,平成16年1月28日に設立されました。
向上会議を通じて,「道の駅」の積極的な対応や「道の駅」間が連携して取組みに当たる土壌が形成されることも大きなねらいです。

2.2 向上会議の構成
向上会議の組織構成としては各県単位でテーマを受け持つように各県別の分科会方式とし,全体として統括する向上会議を各県分科会代表の委員により構成しています。検討テーマとしては,道の駅の利用者や運営者の意見などをもとに,検討すべき項目を抽出し,それらを5つのテーマにまとめており,各県分科会でテーマを分担して施策を検討.試行し,採用した施策については,九州・沖縄全域へ展開することとしています。

●向上会議の構成●
議長:道の駅・豊前おこしかけ(支配人)白石 道雄
副議長:九州地方整備局道路部長
委員:各県の道の駅の代表

2.3 検討テーマの概要
(1)サービス&マナーアップ
道の駅の「休憩機能」を担うものとして,「24時間利用可能なトイレ・駐車場」があり,それらの維持管理を道の駅が行っていますが,「ゴミの持ち込み」,「トイレの汚れ,イタズラ」,「駐車場の長時間駐車や目的外使用」,「身障者駐車場への一般車両の駐車」等の問題が持ち上がっており,それらの問題を『サービス&マナーアップ』のテーマとして捉え,「ゴミ対策」,「トイレの美化」,「駐車場利用の適正化」等について改善施策を検討し,試行しています。

(2)情報提供
『情報提供』は,道の駅の機能である「情報機能」について,道の駅に関する情報発信や道の駅での種々の情報提供(道路情報,地域情報等)の充実を目指しており,『情報提供』の充実のテーマとして捉え,「マップ」や「インターネット」による広報の充実や他機関との連携等を検討し,試行しています。

(3)特産品開発
『特産品開発』は,道の駅利用者から寄せられる要望として,道の駅の独特の地域の特産品の充実が上がっております。道の駅の機能である「地域との連携機能」の一環として,地域の特産品の開発や充実を目指し,施策の立案,試行を行っています。施策としては,「道の駅弁の開発」,「道の駅特産品ラリーの開催」,「道の駅特産品カレンダーの作成」等を実施しています。

(4)販売拡大・地域交流
『販売拡大・地域交流』では,道の駅の機能である「地域の連携機能」の一環として,「道の駅」相互間の連携した「特産品の交流販売」を検討しています。また,利用者からの要望の多い「ATMの設置」についても検討しており,販売拡大につなげるものです。

(5)教育・研修
『教育・研修』は,道の駅の機能全般に関連しますが,道の駅での接客マナーや情報提供(案内等)への対応のレベルアップを目指して,「マニュアルの作成」や「従業員研修の実施」を行なっています。

3.向上会議での実施している取り組み
九州・沖縄「道の駅」連絡会の向上会議において,平成16年度に実施した取り組み結果,及び平成17年度に実施している取り組みについての中間報告として,各テーマ別にその概要と実施状況について紹介します。

3.1 サービス&マナーアップ
(1)ゴミ対策
平成16年度福岡県分科会での提案・試行を受けて,「①すべての道の駅でゴミ箱の設置(分別タイプ)」や「②ゴミ・マナーアップ対策」の実施を平成17年度の全域テーマとして展開しています。
「②ゴミ・マーアップ対策」としては,「お願い看板設置」,「センサーライト」(夜間対策)」等を展開しています。

(2)駐車対策
 1)車の放置や目的外駐車対策
道の駅の駐車場は,24時間いつでも利用できるところであるが,道の駅内での休憩・買い物といった目的以外での利用(例えば,車の放置や数台で来て,1台に乗り換えて観光地に向かう等長時間駐車)も多く,一般の利用客の駐車に迷惑をかけている。平成16年度は,お願い看板を熊本県分科会で検討し試行も行った。平成17年度は,お願い看板を全域に展開しています。

 2)身障者駐車対策
道の駅では,バリアフリーの観点から,身障者用トイレと身障者用駐車マスの整備は必須要件となっているが,身障者用駐車マスについては,健常者の利用客が駐車されることも多く,その対策として,平成16年度熊本県分科会において,「身障者駐車マスの着色(緑)」や「身障者駐車看板の設置」を試行し,効果が大きいという感触を得た。平成17年度は九州・沖縄全域展開施策として展開しています。

(3)トイレの美化
福岡県分科会では,「24時間利用可能なキレイで清潔なトイレの美化」を目指し,平成17年度「トイレより愛をこめて大作戦」というマナーアップキャンペーンを実施しました。

3.2 情報提供
(1)地域観光マップの提案
平成16年度,宮崎県分科会において,道の駅の周辺を含めた地域観光マップを作成しました。平成17年度はその観光マップの片面に,各駅の情報を紹介するとともに,スタンプラリーを実施しました。(平成18年8月)

(2)外国語マップの作成・配布
外国人への情報提供として,平成16年度は韓国語マップ,平成17年度は3ヶ国語マップ(韓国語,英語,中国語)を作成し,道の駅や海外との交流拠点やターミナルを中心に配布しています。

3.3 特産品開発
(1)道の駅弁の開発・販売
平成16年度,鹿児島県分科会で開発した弁当を「道の駅弁」として,右記のシールを貼って販売を開始しました。通常も販売している「道の駅」もありますが,フェア期間を設けて,試行的な販売活動も行っており,平成16年秋(参加駅:35駅)を1回目として,平成17年春(39駅)に2回目,平成17年秋(44駅)に3回目を実施しており,参加駅数も増えて来ております。

(2)特産品ラリー
大分県分科会では,平成17年度大分県内道の駅の特産品を楽しんで知ってもらおうということで,大分県内道の駅特産品ラリー『よっちょくれ!よっちょくれ!豊の国道の駅』を実施しました。

(3)特産品カレンダー
鹿児島県分科会の平成17年度のテーマとして,特産品カレンダーとして「年間カレンダー,月別カレンダー」を作成しています。

3.4 販売拡大・地域交流
(1)ATMの導入
平成16年度沖縄県分科会では,ATMの導入をテーマに検討を進めましたが,設置者(銀行,郵便局等)のハードルは高く,平成17年度は導入が困難な場合の対応策として,「最寄りATM設置箇所の案内」を全域的に進めています。(「道の駅・許田」,「道の駅・竜北」,でATM導入済)

(2)道の駅間の特産品の交流
平成17年度の沖縄県分科会のテーマとして,「道の駅間の特産品の交流販売」の具体化(条件,対象駅)を検討しているところです。これは,「道の駅」同士は信頼できるパートナーであるという利点を活かして,異なった特産品を有する「道の駅」が,その「道の駅」の特産品であることを明示した上で,販売するもので,特産品の交流から,従業員等の相互交流にもつながることを期待しています。

3.5 教育・研修
(1)従業員の教育・研修
佐賀県分科会のテーマであり,平成16年度は従業員研修会で実施し,「話し方,接客マナー,地域情報の提供」等に関する教育・研修を行っており,平成17年度はマニュアル(案)の作成を進めているところです。

(2)実践事例集
長崎県分科会では,平成16年度,17年度各道の駅で行っている改善事例を中心に実践事例を整理し,事例集のとりまとめを進めています。

4.おわりに
『九州・沖縄「道の駅」向上会議』が取り組んでいるテーマは,「休憩機能」としてのトイレ,駐車場の改善から,「情報機能」としての情報発信の充実,また,「地域との連携機能」としての特産品開発や特産品の相互交流等まで多岐に渡っています。
各道の駅が主体となって継続的に取り組み,また,新たなテーマに挑戦し,道の駅の利用者や地域の人々に対し,地域との交流や活動の核として魅力的な場所となることが,今後も末永く利用していただくことにつながるものと考えています。また,この向上会議の成果は,各テーマの成果だけでなく,各「道の駅」が相互に話ができ,連携の輪を強めていることが実感されることだと考える次第です。

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