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城原川はその源を佐賀県の最高峰である脊振山に発し、途中で倉谷川、白木川等の支川を合わせ、佐賀郡諸富町蒲田津にて佐賀江川に注ぐ流域面積約52km2、流路延長約46kmの佐賀県中央部を流下する代表的な河川です。

城原川は、下流部はゆったりと平野部を流下する堤防が高い河川ですが、上流になるにつれ、山間部を流れる転石が多い急流河川となっていきます。

今回、紹介する遊歩道は神埼郡脊振村の脊振村役場より約2km下流地点の山間の急流区間に設けたものです。この区間は片岸が県道三瀬・神埼線、片岸が自然の山肌となっており、河床には大きな転石が散在しています。昔から交通の難所となっている所でもあり、長さ20m幅6mの石作りの眼鏡橋が明治24年に架けられ、現在は周辺に駐車場や東屋のある休憩所等が整備されています。また、春は、約2km区間に渡り約600本の桜が咲き乱れ、夏はあじさい、秋は紅葉と四季折々の風景が楽しめる風光明媚なところです。10月の第一日曜日には、城原川に約7,000匹のニジマスを放流して渓流まつりも催されます。

遊歩道の周辺には高取山公園、三段滝、ふるさとロッジ「かじか」、トイレ、駐車場等もあり約2kmにわたり河川沿を散策することが出来ます。

この区間に遊歩道を整備するにあたり、
注意したことは以下のとおりです。

1.急流区間であるので、護岸形式はそれに耐える自然石積護岸とする。

2.自然石積護岸に使用する石は、他工事で発生した石を利用する。(河床に散在する転石をそのまま残す)

3.なるべく自然の地形を生かし、川面に近づけて対岸にも渡れるようにする。

下流側の遊歩道/左側の並木は桜で4月上旬頃には桜が満開となり非常にきれい

遊歩道から見た眼鏡橋の裏側/河岸に出た堅い岩盤の上に石が積まれている

眼鏡橋直下にある砂防堰堤/自然石が表面に張られており、水が流れる様は非常に美しい

遊歩道最上流部に架けられた橋梁/対岸に渡り、高取山公園内の山道を散策できる

眼鏡橋/明治23年に架けられた、アーチ橋。二年の工期と当時のお金で875円(現在なら2億円以上)の費用がかかった

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