東西2km、南北4km、標高約70mの平坦な西都原台地を中心に、311基もの古墳がズラリ。 4世紀前半から7世紀に築造されたと推定され、さまざまな形をした古墳が見られる。中央に位置するのは「鬼の窟(いわや)古墳」で、周囲に土塁をめぐらせ、横穴式石室をもつ珍しい円墳である。ニニギの尊の「男狭穂塚(おさほづか)」、コノハナサクヤ姫の「女狭穂塚(めさほづか)」の御陵(墓)と伝えられる九州最大の古墳もあり、この地に立つと古代人の暮らしや神話のロマンが時を越えて伝わってくる。昭和27年、国の特別史跡に指定された。古墳の大部分は発掘されないままで、多くの古代の謎を秘めて千数百年の時をいまだに眠り続けている。