本明川・鉄道橋 諫早市立諫早小学校
判田川・昆布刈橋 判田中学校
立小野川・五反田橋 大分南高校
河川の中にさまざまな生物が生息していますが、特に川底に生息する生物は、過去から調査時点までの長時間の水質の状況を反映した結果でもあります。
したがってどのような生物が生息しているかを調べることによって、その地点の水質の状態を知ることができます。この調査は適切な指導者のもとであれば、小中学生、高校生、一般の人々でも簡単にできるようになっています。
調査を通じて広く多くの方 々が川に親しみ、川を理解し、河川愛護や水質浄化などへの関心を呼び起こすきっかけにしていただければ幸いです。
- この調査法は川にすむ「肉眼で見ることのできる大きさ」の様々な生物を調べ、その結果から川の水質の状態を知ろうとするものです。
- 水生生物調査は、水質のきれいさの程度に対応してすんでいる水生生物を指標として水質の状態を知ります。
●本庄川 水の郷ほたる橋付近
■九州地方における水生生物の概要
九州地方整備局管内20水系53河川において、昨年に引き続き水生生物調査を小、中学校、高校、一般の63団体2,042人の参加を得て、106地点について実施しました。その結果、指標生物だけでみても、きれいな水に生息するカワゲラから大変きたない水に生息するセスジュスリカまで多くの種類の生物を確認できました。これらの指標生物により、各調査地点の水質階級をまとめると、全調査地点の52.8%が「きれいな水」、34.9%が「少し汚れた水」、12.3%が「きたない水」と判定され、「大変きたない水」と判定された地点はありませんでした。
■調査の実施状況
1) 調査の実施時期
本調査は昭和59年より始め、今回の調査で17回目である。九州地方整備局管内では平成12年7月6日~9月27日にかけて実施しました。
2) 調査地点及び参加団体
参加団体数63団体、参加人員2,042人の参加を得て106地点について調査を実施しました。
3) 構成人員
総参加人員2,042人の内訳は、
■水生生物による水質の簡易調査
1) 調査方法
この調査方法は、石コロの多い流れのゆるやかな所で、川に住む「肉眼で見ることのできる大きさ」の様々な生物を調べ、その結果から川の水質を知ろうとするものです。河川に生息する水生生物は、水質汚濁の長期的・複合的な影響を反映しています。ここでは、水質のきれいさの程度に対応して住んでいる水生生物を指標として水質の状態を把握します。
2) 調査結果
この調査結果によれば、30種類の指標生物のすべてが確認できました。種類別で多くの地点で出現したもの(出現種総数)は、水質階級2のコガタシマトビゲラが69地点、水質階級3のヒルが63地点、水質階級1のヒラタカゲロウが62地点、カワゲラが51地点、水質階級2のカワニナが46地点で発見されました。また、出現した生物の内特に多かったと判定される生物は水質階級1のヒラタカゲロウであり、48地点となっています。
■指標生物による水質階級の判定
今回の調査の判定によれば、全調査地点106地点のすべてにおいて水質階級の評価ができました。 水質階級の評価ができた地点の内訳は次のとおりです。