一般社団法人

九州地方計画協会

  • 文字サイズ
  • 背景色

一般社団法人

九州地方計画協会

  •                                        
別大国道(国道10号)に新たな道の駅が誕生!
~道の駅「たのうらら」の紹介~

国土交通省 九州地方整備局
大分河川国道事務所
計画課長
矢 野 浩 道

キーワード:道の駅、別大国道、道の駅たのうらら

1.はじめに
道の駅「たのうらら」は、大分県大分市と別府市を結ぶ国道10号(通称:別大国道)沿いに位置する道の駅であり、令和6年7月7日に大分県内で26番目の道の駅として開駅した。
本稿では、開駅した道の駅「たのうらら」について紹介する(写真- 1)(図- 1)。

写真1 道の駅「たのうらら」全景

図1 大分県内の道の駅

2.目的と概要
国道10号は、北九州市を起点とし大分市、宮崎市を経由して、鹿児島市に至る延長約450kmの主要幹線道路であり、東九州地域の経済や産業、観光振興等を支える重要な路線である。
このうち別大国道は、1日の交通量が6万台を超え、県内外の物流や地域間の交通連携を支えるとともに、サイクリストやランナーなど多くの方々が利用する区間である。 また、別大国道を含む大分市の西部海岸地区には「高崎山自然動物園」や「大分マリーンパレス水族館(うみたまご)」、海岸沿いの景観が美しい「田ノ浦ビーチ」など大分市を代表する観光施設が集積しており、『観光における大分市の玄関口として賑わいの創出と周遊の促進』を目的に、設置者(大分市)と道路管理者(国土交通省)の一体型道の駅として整備を行った(図- 2)。

(1)施設概要
・面積:約17,520m2
・施設:駐車場、トイレ、物販施設、情報提供施設、歴史文化コーナー、サイクルステーション・ランナーズステーションなど

図2 施設配置位置図

3.設置者(大分市)の整備内容
(1)コンセプト
『おおいたの魅力を“ 体感・発信・繋ぐ” 賑わいと交流の拠点施設』をコンセプトに、建物は別府湾の白い波をイメージして波打つような曲線を描く屋根の形状として施設整備を行った(写真- 2)。

写真2 地域振興施設全景

(2)整備メニュー
①周遊の促進に向け「道の駅」を大分市のゲートウェイとして活用
・コンシェルジュの配置に伴う、きめ細やかな情報発信による周遊の促進(写真- 3)
・本市の他の道の駅(のつはる、佐賀関)との連携による、賑わいの創出と周遊の促進

写真3 観光案内所

②地域の農林水産業の振興
・地元産品を中心とし大分らしさを感じられるサービスの提供(写真- 4)
・6次産業化を含めた生産者の支援

写真4 物販施設

③地域資源の磨き上げと活用による賑わいの 創出
・集客力の高い「高崎山自然動物園」や「大分マリーンパレス水族館(うみたまご)」と連携し、市内の観光情報を積極的に発信することによる賑わいの創出
・サイクリストの拠点とすることで、市内外への周遊を促進し、他の施設等の磨き上げに寄与(写真- 5、6)

写真5 サイクルステーション

写真6 シャワールーム

この他にも別府湾を眺められる展望スペース(写真- 7)や、市の歴史や文化を知ることができる歴史文化コーナー(写真- 8、9)、音楽イベントや発表会など音楽とふれあえる おとの聴こえる広場(写真- 10)、子育て世代でも安心して利用できる授乳室やキッズスペース(写真- 11)などが整備されている。

写真7 展望スペース

写真8 歴史文化コーナー(1)

写真9 歴史文化コーナー(2)

写真10 おとの聴こえる広場

写真11 キッズスペース

4.道路管理者(国土交通省)の整備内容
道路管理者の整備では、駐車場(身障者用含む)(写真- 12)、トイレ(24
時間利用可能、身障者用含む)、情報提供装置(写真- 13)に加え、ベビーコーナー(写真- 14、15)、サイクルラック(写真- 16)、防災倉庫や自家発電施設などの防災関連施設の整備を行った。
また、道の駅たのうららの開駅に伴う交差点整備(写真- 17)や、自転車利用者が安心して通行できる自転車通行空間整備も併せて行った(写真- 18)。

写真12 駐車場

写真13 情報提供装置

写真14 ベビーコーナー(1)

写真15 ベビーコーナー(2)

写真16 サイクルラック

写真17 新たに整備した交差点

写真18 新たに整備した自転車通行空間

5.まとめ
道の駅「たのうらら」は、令和6年7月7日の開駅後、約1ヶ月で来場者数が約4万人を超え、良好なスタートをきることができた。
約半年が経過し、子育て支援イベントである「たのうららHAPPY 支援」や、気軽に音楽を楽しむ機会として「おおいた夢色音楽プロジェクト どこでもコンサートin 道の駅たのうらら」の開催など、様々なイベントが開催されている。
引き続き、『観光における大分市の玄関口として、賑わいの創出と周遊の促進』に向けた取り組みが行われるとともに、市民や道路利用者にとっての憩いの場となることを期待したい。

上の記事には似た記事があります

すべて表示

カテゴリ一覧