白川は阿蘇を源として、熊本市街地の中心部を流下し有明海に注ぐ延長約74kmの一級河川です。加藤清正の時代から治水・利水事業の遺跡を残す歴史ある河川です。 白川では、平成11年度より魚道整備事業の一環として、生態系に配慮した魚道整備を行うことで、豊かな生態系の保全を図っています。
今回、紹介しますのは、平成15年度から上流の南阿蘇村の取水堰や落差工に設置しました「ハーフコーン型魚道」です。ハーフコーンとは、円錐形コンクリートを縦半分に切断した形から命名されました。
魚類の生態系を考慮した新しいタイプの魚道で、土砂等の堆積もしにくいことからメンテナンスもほとんど必要ありません。設置後の遡上調査では、アユ等の遡上も確認されています。
魚道を設置している白川流域周辺には、「白川水源」「高森湧水トンネル」「一心行の大桜」等多くの観光スポットがありますので、お近くにお越しの際は、是非お立ち寄りください。
●鼻ぐり井手の模式図
●鼻ぐり井手(菊池郡菊陽町馬場楠)
慶長13年(1608)に当時の肥後藩主加藤清正により築かれた「鼻ぐり井手」は、白川特有の火山灰が積もって、水路が詰まらないように創意工夫を凝らされています。
●一心行の大桜 (阿蘇郡南阿蘇村中松)
春になると見事に咲き誇ります。樹齢400余年、樹高14m。
●ハーフコーン型魚道写真
(阿蘇郡南阿蘇村中松 金間橋上流)
●現地で確認された魚種
●現地で確認された魚種
●白川わくわくランド (熊本市東子飼町)
白川の歴史や役割、川のしくみなどについて学べる施設です。
●白川水源
白川水源は、名水百選に選ばれるほど有名な場所です。この水源は常温14℃の水が毎分60トンも湧き出て、熊本市内の中央を流れる白川の源となっています。
●高森湧水トンネル公園
(阿蘇郡高森町高森)
南阿蘇鉄道の高森駅の南にある高森湧水トンネル公園。トンネルの歩道の中央部には溝があり湧き出た水がコンコンと流れています。奥には流れ出る水玉が落ちたり登ったりと不思議な動きをするウォーターパールがあります。7月(七夕祭り)、11月中旬~12月(クリスマスファンタジー)