「九州地方整備局における入札契約制度と
熊本地震に関する入札・契約手続きの取り組みについて」
熊本地震に関する入札・契約手続きの取り組みについて」
靏敏信
キーワード:総合評価、品質確保、建設生産システム、担い手確保、熊本地震、生産性向上、ECI
1. はじめに
近年、建設業においては、担い手の確保が最大の課題となっている。このため、平成26 年6 月に品確法の改正がおこなわれ、「担い手の中長期的な確保・育成の促進」が新たに法律の目的に追加された。現在、同法の理念に則り、将来的な担い手確保・育成のため、建設業界あげてi -Construction を代表とする「生産性向上」や週休二日制工事の導入など「働き方改革」の施策を推進しているところである。一方、近年、激甚化する災害が各地で発生しており、昨年4 月発生した熊本地震では熊本~阿蘇地域に甚大な被害をもたらした。現在、鋭意、インフラの復旧復興に取り組んでおり、地域の守り手として建設業への期待は大きい。
地域における災害対応や今後増え続ける社会資本の維持管理を担う建設業界の役割は大きく、担い手育成・確保という観点を、いかに現在の入札・契約制度に反映させられるか喫緊の課題である。
本稿では、平成29 年度の工事、業務における入札制度の実施方針と大規模災害時の入札・契約取組み事例として平成28 年熊本地震にに関する入札・契約手続きの取り組みについて紹介する。
2.工事における総合評価落札方式について
2.1 総合評価落札方式の実施状況
(1)平成28 年度の実施状況
九州地方整備局では、平成25 年度より総合評価落札方式の本格運用を実施している。総合評価落札方式は大きく施工能力評価型と技術提案評価型の2 つのタイプに分けられ(二極化)、それぞれⅠ型・Ⅱ型、S 型・A 型に分けられる(図- 1)。
平成28 年度の総合評価落札方式の実施件数は、全体で1,373 件、その内訳は、施工能力評価型Ⅰ型381 件(27.7%)、施工能力評価型Ⅱ型962 件(70.1%)、技術提案評価型30 件(2.2%)であった(図- 2)。
(2)タイプの選定
総合評価落札方式の発注タイプは、図- 3 に示すように、工事規模や難易度により設定している。
(3)タイプ選定毎の配点割合
技術評価点の加算点の評価項目は、①技術提案(施行計画)、②企業の能力等、③技術者の能力等とし、加算点合計及びその内訳は、表- 1 のとおりである。
( 4)施工体制確認型の評価
調査基準価格未満の者において、要求用件を実現できる確実性の観点から施工体制確認を行なっている。評価方法は、施工体制確認において獲得した得点を施工体制評価点30 点満点に対する割合を技術評価点に乗じて評価している(図- 4)
2.2 平成29 年度からの新たな取り組み
平成29 年度の改定点は次の3 点である。
①段階的選抜方式を活用したWLB評価
・平成30 年度から一般土木A、建築A 工事において段階的選抜方式を活用し、WLB(ワーク・ライフ・バランス)推進企業を評価することとし、平成29 年度は試行を行う予定である。
②手持ち工事量の評価の見直し
・過去の施工実績が少ない企業の入札参加意欲の向上及び受注機会の拡大を図るため手持ち工事量の評価を見直した。
(従来) ・「当該工事種別の地整内当該年度施工額」/「当該工事種別の過去5 カ年の平均施工額」
(見直し後) ・当該年度の施工額が、3 億円未満までは、A 評価(満点)とし、3 億円以上となった時点で、従来通りの方法で手持ち評価を行う。
③総合評価落札方式の減点項目に「口頭注意」を導入
・近年の工事事故の増加を鑑み、より一層の注意喚起の観点から、現行の減点項目である「指名停止」、「文書注意」に加え、「口頭注意」を追加した。
2.3 平成29年度における試行工事の取組み
九州地方整備局では、次世代の担い手の確保や事務の簡素化等の観点から、様々な試行工事を実施しており、今年度は下記の試行工事に取り組む。
①簡易確認型(新規)
総合評価落札方式において競争参加者に提出を求める技術資料を簡素化することにより、競争参加者には資料作成に係る負担軽減、発注者には技術審査に係る事務量の軽減を図る。
②若手技術者評価型(継続)
入札参加要件における配置予定技術者、監理(主任)技術者を若手技術者(40 歳以下)とする。
③技術提案評価型(自由テーマ型)(継続)
本官工事において、当該工事の現地特性や目的物の構造特性を踏まえた課題及び技術提案を競争参加者に自由に求める。
④一括審査方式(継続、対象拡大)
複数工事の発注が同時期に予定されている場合、競争参加者からの技術資料(技術提案)の提出は1 つのみとし、発注者・競争参加者双方の業務軽減を図る。平成29 年度より対象工事に施工能力評価型Ⅱ型を追加した。
⑤技術提案チャレンジ型(継続)
受注実績の少ない企業や地域を支える建設業の入札参加意欲の向上を図るため、総合評価落札方式において、過去の実績と成績は評価の対象とせず、技術力の評価は提案された施工計画等により評価を行う。
2.4 ICT活用工事の推進
国土交通省では、i-Construction の一環として平成28 年度からICT 活用工事に取り組んでいる。先行したICT 土工では、昨年度約180 工事を実施した。平成29 年度は、ICT 工種の拡大として、ICT 舗装、ICT 浚渫工等の導入を行っている。
ICT 舗装工の対象は、舗装面積3,000m2以上の舗装工事(舗装工、付帯道路工)である。
発注方式は表- 2 のとおりで、発注者指定型は、ICT 活用を前提として発注する工事。施工者希望型については、受注者の希望でICT 活用工事を選択できるもので、必要経費を設計変更で計上する。なお、施工者希望Ⅰ型については総合評価落札方式において「ICT 活用計画」を評価項目(2 点)としている。
3.建設コンサルタント業務等における取り組み
3.1 入札契約方式
建設コンサルタント業務等の入札契約方式は、業務内容等に応じて「プロポーザル方式」、「総合評価落札方式」、「価格競争方式」に区分される。
「プロポーザル方式」は、高い知識、構想力・応用力が必要とされる業務を対象に技術提案書の提出を求め、提案に基づいて仕様を作成する方が優れた成果を期待できる技術的に最適な者を特定して契約を行うものである。「総合評価落札方式」は、事前に発注者が仕様を確定可能であるが、入札者の提示する技術等により品質向上が期待できる業務について、価格と技術提案書を評価し、最も優位となる者と契約を行うものである。
また「価格競争方式」は、技術的な工夫の余地が小さく、入札参加要件として一定の資格、成績等の条件を付すことで、品質を確保できる業務を対象に最低価格者を落札者とするものである。
「総合評価落札方式」の活用により、価格以外の技術的要素も考慮し、価格と品質が総合的に最も優れた者との契約が可能となり、調査・設計等の業務成果の品質向上を期待するものである(図- 5)。
3.2 総合評価落札方式の本格導入
九州地方整備局は、平成19 年度から建設コンサルタント業務等における「総合評価落札方式」の試行を開始した。その後、平成20 年5 月に国土交通省と財務省との包括協議が整ったことから、建設コンサルタント業務等において「総合評価落札方式」を本格導入することとなった。
これにより、平成21 年4 月に建設コンサルタント業務等に関する調達方式の適切な選定等の考え方や各方式の運用を示した「建設コンサルタント業務等におけるプロポーザル方式及び総合評価落札方式の運用のガイドライン」が策定され、その後の実施状況等を踏まえ、建設コンサルタント業務等の品質のさらなる確保・向上を図るために随時見直しを行い、最近では平成27 年11 月に改定されている。
3.3 建設コンサルタント業務の実施状況
(1)発注方式別状況
平成28 年度における調査・設計業務の契約件数は約1,500 件であり、発注方式別の割合は全業種でプロポーザル方式が20.9%、総合評価落札方式が46.0%、価格競争方式が24.8%となっている。
業種別には、土木関係建設コンサルタント業務及び地質調査業務での総合評価落札方式の適用割合が高く、それぞれ約56%、約41%となっている。
また、測量業務、建築関係建設コンサルタント業務及び補償関係コンサルタント業務では、価格競争方式の適用割合が約59%~約78%と高くなっている(表- 3、図- 6)。
(2)落札状況
平成28 年度は、落札率83.1%、低入札発生率2.8%となっている(図- 7)。
なお、平成28 年度の低入札発生率は、土木関係建設コンサルタント業務以外が全業種平均を上回っている(表- 4)。
3.4 平成29 年度の運用等の主な変更点
(1)表彰の評価対象の見直し
参加表明者(企業)並びに予定技術者の表彰の評価について、業務分野(河川・道路・公園・機械・電通)毎に評価していたものを、より業務品質の確保へ繋がるよう評価対象を見直した。測量業務や地質調査業務は、発注業務と同一の業種区分での評価とし、土木関係建設コンサルタント業務は、作業内容が多岐にわたるため、業務分野毎に評価を行うこととした(図- 8)。
【対象】プロポーザル方式、総合評価落札方式
【対象】プロポーザル方式、総合評価落札方式
(2)出産・育児等による休業期間の取扱い
予定技術者が審査及び評価の対象期間中に出産・育児等の真にやむを得ない事情により休業を取得していた場合、入札・契約手続の公平性の確保を踏まえた上で、原則、休業期間に相当する期間を評価対象期間に追加することとした(図- 9)。
【対象】プロポーザル方式、総合評価落札方式、価格競争入札方式
【対象項目】技術者(業務実績/地域精通度/業務成績/優良表彰)
【対象】プロポーザル方式、総合評価落札方式、価格競争入札方式
【対象項目】技術者(業務実績/地域精通度/業務成績/優良表彰)
(3)技術提案チャレンジ型試行業務について
防災・減災・社会資本の適切な維持管理などの重要性が増してきているなか、地元に精通し機動性を有する企業は地域防災の担い手でもある。
これらの企業・技術者の育成が必要であることから、受注実績のない地域を支える企業の積極的な競争への参加が可能となる機会を確保する目的で、技術提案チャレンジ型試行業務に取り組むこととした。この試行では、国土交通省等の受注実績がないことで加点がなかった企業並びに配置予定技術者の「業務成績」、「表彰」は評価しない。
対象業務は、「測量業務」「地質調査業務」のうち、従来「価格競争方式」で発注していた技術的に簡易な業務とし、一般競争入札方式(総合評価落札方式)での試行を行う。なお、品質確保の観点から「工程計画」、「安全対策」又は「品質確保」について、技術提案書への記載を求めることとした(図- 10)。
(4)一括審査方式の試行について
同時期に、同一内容の業務発注が予定されている場合、一括して審査を実施することで受発注者双方の事務負担の軽減とともにスピーディーな業務執行を図る目的で、一括審査方式を試行する。
複数の業務に参加を希望する場合は、同一の業務実績・配置予定技術者とし、その際は、「参加表明書(表紙)」のみ提出し、技術提案書を含めた資料添付を省略できる。
ただし、複数の業務を異なる配置予定技術者で申請した場合は、欠格とする。
なお、希望する複数の業務に参加表明書を提出することはできるが、落札決定通知を受けた場合は、それ以外の業務を受注できない(図- 11、12)。
(5)手持ち業務金額の算定見直し
公示日現在における手持ち業務金額(4 億円未満)について、これまでは契約額を対象としていたが、複数年契約も考慮し、実際の履行年度の支払限度額に見直した。
【対象】プロポーザル方式、総合評価落札方式、価格競争入札方式
【対象】プロポーザル方式、総合評価落札方式、価格競争入札方式
(6)調査基準価格の見直し
平成29 年4 月1 日以降に入札公告を行う業務(土木関係建設コンサルタント業務、測量業務)を対象として、調査基準価格の一般管理費等、諸経費の参入率を従来の0.45 から0.48 に引き上げている(図- 13)。
(7)民間資格の活用
国土交通省登録技術者資格については、平成29 年2 月に、維持管理分野(点検・診断等)並びに計画・調査・設計分野等を対象に50 の民間資格を新たに登録し、211 資格に拡大している。
3.5 建設コンサルタント業務等における品質確保対策
公共事業を行ううえで上流側に位置する調査・設計業務は、その成果が事業に与える影響は大きく、設計業務等の成果の不備が工事施工段階において発見されるなど品質低下が懸念されている。
このため、成果品における品質確保の取り組みについては、プロポーザル方式及び総合評価落札方式において、「調査における具体的な手法・工夫等」の評価や調査基準価格(予定価格1 千万円超えの業務に設定)未満で落札した業務を対象に、総合評価落札方式における履行体制確認型の適用を行うとともに、次のような取り組みも行っている。
①業務中の監督強化として、測量・地質業務では、主任技術者の現場常駐の義務づけ、土木コンサルタント業務では、現地調査を伴う場合の管理技術者の現場常駐の義務づけ
②測量・地質業務の担当技術者における資格の義務づけ
③請負者負担による第三者照査の義務づけ
④予定管理技術者の手持ち業務量の制限 等
履行中に管理技術者の手持ち業務量を超えた場合は管理技術者の交代措置を請求。
なお、500 万円以上1 千万円以下の競争入札業務を対象とする「品質確保基準価格」未満で落札された場合においても同様の措置としている。
また、履行期限の平準化等の取り組みも実施している。
4.熊本地震に関する入札・契約手続きの取組み
熊本地震の災害復旧工事に係る入札・契約手続きの特徴や工夫点等について紹介する。
4.1 入札・契約手続きの状況について
主な入札・契約手続きの経緯は以下のとおりである。
H28.4.14、4.16 熊本地震発生
H28.4 ~ 7 随意契約 約80 件
H28.6 ~ 一般競争入札の導入
H28.7.13 二重峠トンネル工事を公告
H28.10.11 阿蘇大橋上下部工事を公告
震災直後、堤防や道路構造物の応急復旧のため事務所・本局の災害協定に基づき約80 件の随意契約を締結した。
6 月からは本復旧に向け、一般競争入札(総合評価落札方式)が採用され、公告~契約の手続き期間の短縮や事務負担軽減等の工夫が行われた。
多様な入札方式の活用事例として、7 月には被災した国道57 号の代替ルートである北側復旧ルートのトンネル工事2 件について、直轄で初めて技術提案・交渉方式(技術協力・施工タイプ)による発注手続きに着手した。また、10 月には崩落した阿蘇大橋の災害復旧工事に高度な施工技術(工期短縮)を求めるため九州地方整備局で初めて総合評価落札方式の技術提案評価型(A Ⅲ型)を活用した。
4.2 一般競争入札の取り組み
災害復旧工事の発注にあたっては、震災からの早期の復旧・復興の観点から、「早く効率的な工事を発注すること」や「実際の工事に当たり地元建設業者の体制・担い手確保」等を留意しながら入札手続きを進めることが重要である。以下に5つの取り組みを紹介する。
①手続き期間の短縮
・審査期間の短縮や入札書及び技術資料の同時提出適用の除外を行い、通常公告から契約まで50 日程度要するところを約20 日の短縮を図り1 ヶ月程度の契約手続き期間とした。
②受発注者相互の事務負担軽減
・施工能力評価型(Ⅱ型)及び一括審査方式の適用拡大を図り受発注者の入札契約手続きに係る事務の負担軽減を図った。
③発注ロットの大型化
・一般土木C 等級の工事規模上限値を3 億円から4.5 億円まで拡大し入札手続きや施工、監督・検査業務の効率化を図った。
④地域維持型共同企業体(以下、地域JV)の活用
・県内建設業の「総力」での復旧・復興、地域防災の担い手である地元建設業者の育成の観点から災害復旧対応工事に限り地域JV を一般土木工事にも拡大し活用した。
4.3 技術提案・交渉方式(技術協力・施工タイプ)(以下、ECIタイプ)の実施
二重峠トンネル工事に適用したECI タイプの手続き経緯について述べる。
(1)ECIタイプの概要
今回のケースでは、北側復旧ルートの1 日も早い完成が望まれるが、二重峠トンネルの十分な調査が完了しておらず仕様の前提条件が確定困難なことから、設計段階から施工者独自のノウハウを取り入れるECI タイプを採用した。
ECI タイプの基本的な手続きは図- 14 のとおりである。
(2)二重峠トンネル工事に係る入札契約手続きの主な経緯について
今回の発注にあたっては、災害復旧として早期完成を目指す事から、一つのトンネルを二つに分け施工することとし、発注手続きを効率化する観点等から一括審査方式を採用した(図- 15 参照)。
【A】熊本57 号災害復旧 二重峠トンネル(阿蘇工区)工事
【B】熊本57 号災害復旧 二重峠トンネル(大津工区)工事
本工事の入札・契約手続きフローは図- 16 のとおりである。発災から3 ヶ月後の平成28 年7月13 日に公示を行い、一次審査(段階的選抜)、技術提案書の審査を経て優先交渉権者2 者を選定した。その後、当該2 者と技術協力業務及び価格等交渉を行い、それぞれと交渉が成立したため平成29 年3 月10 日に契約に至った。
なお、入札契約手続きの過程において中立かつ公正な審査・評価を確保するため4 名の学識経験者に対し、3 回(公示段階、技術審査段階、価格交渉段階)の意見聴取を行った。また、発注者の説明責任の観点から契約後、「本工事に係る契約者の選定経緯」を整備局ホームページで公表した。
(3)技術提案項目の内容
技術提案項目の設定にあたっては、早期のトンネル完成の観点から下記の3 提案を求めた。評点は全体で105 点とし、①、③については定性的評価、②については定量的な評価とした。
①技術協力業務の実施に関する提案(15 点)
② C Ⅱ及びD Ⅰ支保パターン毎の掘削からロックボルト打設までの100m 当たりの施工日数及経済性に関する提案(60 点)
③脆弱な地山(坑口部を除く)が出現した場合の施工上の課題及び対応策に関する提案(30 点)
(4)価格等交渉
発注者及び優先交渉権者で技術協力業務の契約を締結するに当たり、設計業務及び技術協力業務完了後の工事に向けた価格等の交渉に関するルールとなる基本協定を締結した。
価格等の交渉とは、発注者及び優先交渉権者が、技術協力業務を踏まえて作成する設計の内容や成果物に基づき、工事費の見積もりの内容その他本工事請負契約の締結に必要な条件等について協議し、合意を目指すプロセスである。
【A】、【B】工事それぞれ7 回の価格等交渉を実施し両優先交渉権者の価格の妥当性等を確認したことから両者を特定し随意契約に至った。
〇価格等交渉内容
工事費、工期、見積もり条件、リスク分担等
〇価格等交渉の成立条件
発注者が示した参考額と見積もり額に乖離がないことや見積もり条件の妥当性 等
(5)期待される効果等
①設計と工事発注手続きを同時進行し、工事着手が半年程度前倒しとなった(図- 17 参照)。
②また、施工者による設計段階からの施工計画の検討により、効率的に工事を推進することが期待される。
5.おわりに
九州地方整備局では、品確法の趣旨を踏まえ、建設業の中長期的な担い手の育成・確保を図るべく「生産性向上」や「働き方改革」等の施策に取り組んでいるところである。また、熊本地震の早期の復興・復旧を目指し関係機関と連携し各種事業を推進している。今後も社会状況の変化や災害など不測の事態に対し適切かつ柔軟に発注手続きに取り組んで参りたい。
「工事及び業務の総合評価における現状の考え方」についてはホームページに掲載しているので参照願いたい。
http://www.qsr.mlit.go.jp/for_company/hinkaku/sogohyoka.html