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2回目の天草勤務で初めての単身赴任
~仕事と家庭の両立~

熊本県天草広域本部
土木部 維持管理課
主幹(防災担当)
樽 木  肇

単身赴任を始めて早2ヶ月。4月の人事異動で県庁から南西に約90㎞離れた天草広域本部土木部に勤務することとなった。
天草は県庁に入庁して初めて異動した場所で、23 年ぶり2 回目の勤務地である。

私の家族は妻と長男、長女の4人家族だ。結婚してからこれまでひとつ屋根の下で暮らしてきた。
ただ、天草は自宅から通勤すると片道約2時間はかかるため、寂しくはあるが単身赴任することとした。(少し楽しみではあるが( *´ 艸`))

私の所属する課・班は維持管理課防災班で、県が管理する国県道における道路防災事業やトンネル、橋梁などの道路施設修繕事業、道路災害復旧事業など、維持修繕系の業務の他、水防関係の業務も担当している。
年度当初は、前年度の各事業の精算額確認や水防待機説明会の準備、班の事業の把握などに追われていた。それに加え、新型コロナ関係の応援やこの時期に予期していなかった大雨警報に伴う水防待機などがあったが、とりあえず4月末までに予定していた水防待機説明会を終えることができた。

ゴールデンウィーク初日、お土産何買って帰ろうかなとかルンルン気分で帰り支度し、さぁ帰ろうと家を出ようとした矢先、公用携帯が鳴り始めた。県道沿いの電線に竹が引っかかっているとの通報。とりあえず、どこが管理している電線なのかを確認し、管理会社に電話したが休日なので当然繋がらない。スマホで色々と調べていたら、チャット受付というものにたどり着いた。それでとりあえず連絡を完了させ、やっと帰れると思ったら、また公用携帯が……。今度は何じゃと出てみたら班員からの電話。「風速〇〇m を超えたので〇〇橋の風待機をしないといけないのですが、〇〇さんと連絡が取れなくて・・・。」・・・そうだよな、台風が接近している訳でもないし予想できないよな・・・と思いつつ、「天草にまだおるから、今から行くね」と伝え広域本部へ向かった。15 時前に風速が落ちてきて、もうぼちぼち待機解除かな~お土産買って帰るぞ~と思っていたら、また風速が増してきて、あっという間に通行規制基準を突破。慌てて通行規制の準備を行い、通行止を開始。次の班と交代したが、もう日が暮れていたため、お土産屋さんも閉まっていた。まぁ仕方ないかと熊本市内の家に帰っていった。

娘は4月から剣道部に入部したため、ゴールデンウィーク中は錬成会(練習試合)がぎっしり。阿蘇や菊池に行って応援した。少し前までは「高校ではもう剣道はしない」と言っていた娘だったが、入学が決まり、剣道部の先生からお誘いの声があって、やる気になったようだ。私は剣道をしたことがないが、妻は剣道経験者。娘が入部して一番喜んでいるのは妻だろう。妻と一緒に応援しながら「今のは何で1 本にならんと?」とか聞きながら、娘の頑張っている姿を楽しませてもらった。
ゴールデンウィーク中は暦どおり出勤していたため、最後の土日は家に帰らず天草で過ごしていた。実は日曜も娘の練成会があるのだが、場所がお隣の福岡県。福岡まで往復して更に天草まで帰るとさすがにキツイなぁと思い、天草に留まることに。朝から散歩して、お部屋や家周りの掃除。その後、部屋でスマホをいじっていたが、何かとても退屈。そういえば4 月から内業ばかりであまり外に出ていなかったなぁと思い、車でお出かけすることにした。天草の借家はお風呂がとても狭いので、久しぶりに広い温泉に入りたいなとお風呂セットを準備していざ出発。途中海沿いの道路を通ったが、見晴らしがよく、とても気持ちいい。山奥にある温泉に入った後、案山子がたくさん飾ってある道の駅に寄って見た(写真- 1)。

写真1 道の駅 宮地岳かかしの里(かかしの家)

ここは小学校跡を利用して作られているみたいで、写真には写っていないが、校舎にもかかしが飾ってある。興奮して写真を撮って家族にラインを送っていたが、・・・何か虚しい。こういうところってやはり家族で来るべきだよなぁと思い、トボトボと家に帰った。

長かったゴールデンウィークも終わり、お仕事モードへ。梅雨前に開催する協議会の準備などに追われていた。そんな中、妻から連絡があり、週末は部活がないから天草まで遊びに来るとのこと。テンションが上がり、どこにつれていこうかウキウキしながら色んなプランを考えていた。ところが、週末の金曜日夜、実家の母から連絡があり、家庭菜園を手伝ってほしいと。
そうだった、ゴールデンウィーク最終日に父が肺炎で入院したのを思い出した。
母は車の免許を持っておらず、また、家から畑まで1㎞程離れているため、苗床を運ぶのに困っていたのだろう。「分かった。朝から行くね」と伝え、実家へ。畑に行くと、かなり草が繁茂していたため、苗を植える前にセッセと周辺の草刈り。入院中の父と連絡を取りながら、やることを確認して母と二人で苗植え等を済ませた。翌週も残りの草刈りを行い、その次の週にはようやく父が退院したが、肺炎が徐々に進行しており、常時酸素吸入器をつけなければいけない状況になってしまった。
退院後の週末は娘の練成会の応援に行く予定であったが、急遽、実家から梅の実の収穫作業を手伝ってくれとの連絡。朝から収穫を行い、その後、娘の練成会の応援に行ったが着いた時には終わっていた( ノД `)。でも、その後、同級生3 人で楽しそうに後片付け等をしている姿をみることができ、遅れてでも来てよかったなぁとしみじみと感じた。
その次の週は嫁の実家からの草取り応援要請。その日は午後から車の点検の予約を入れていたため、点検後に嫁の実家の芋畑へ。そこそこ面積があるため、一人じゃ終わらせられないなぁと思い、嫁に連絡。娘の練成会の後、娘と一緒に来てもらい、いやな顔せず手伝ってくれた。3 人で他愛もない話をしながらせっせと草取りして、日暮れ前にようやく終わった(写真- 2、3)。

写真2 着工前 写真3 竣工

両実家からは、収穫したお野菜をいつも貰っている。5 年程前まではあまり手伝いをしていなかったが、父母、義父母共に高齢で昔ほど体力が無く、何か手伝うことがあれば言ってくれと伝えている。日頃から体を動かしていないため、畑の手伝いは運動不足解消にもなるし、何しろ日頃からお世話になっている両親へのお礼である。
両実家共に趣味の世界でやっており、たぶんそれが生きがいになっていると思うので、今後も続けて行ってもらいたいし、私も可能な限り手伝っていきたい。

今年は平年より1 週間程遅い梅雨入りした。これから水防待機や災害対応などでまた忙しくなりそうだが、家族のため仕事を頑張りつつ、できる限り家族との時間を大切にしていきたい。

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