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ガラッパの学校でのオリエンテーション風景

ひしかりガラッパ王国のマーク

鹿児島市内から車で1時間半のところにある菱刈町は、鹿児島県北部に位置し、周囲を九州山地に囲まれて盆地を形作っている。豊かな自然に恵まれたこの農山村の菱刈町平地中央東西15kmに、中小7本の支流が流れ込む川内川が横たわる。

雄大な川内川の右岸には200年ほどの歴史をもつ湯之尾温泉があり、なつかしい風情を漂わせている。温泉街のすぐ下流には、町の観光スポットである「湯之尾滝ガラッパ公園」があり、身長5mの公園のシンボル「世界一のガラッパ君」や「ガラッパ大王夫妻」など、さまざまなガラッパたちが愛嬌を振りまいている。

毎年夏、菱刈町で独自に「ひしかりガラッパの学校」を主催している「ひしかりガラッパ王国」大統領、中村周二さんは、温泉街から車で7、8分のところにある鉱泉湯と宿泊飲食施設を備えた「岩戸鉱泉」を経営しながら、地域活性化のために日々奔走している。

トウモロコシ収穫体験。その他にも自然と親しむカリキュラムがもりだくさん

「ひしかりガラッパの学校」とは、夏休みを利用して、自然と遊ぶ機会の少ない子どもたちを対象に、思いがけない自然との出会いや体験、地元の人々との温かな交流を通じて、心身共にたくましい元気な青少年を育成することを目的とした1週間だけの学校のことで、今年で13回目を迎えた。定員は40人で、入学資格は小学校4年生から中学生まで。参加費は宿泊費、食事代、教材費、傷害保険料などを含んで一人3万円で、6泊7日をバンガローやテントでのキャンプ、民泊で過ごす。

初日は開校式、オリエンテーションの後、班を決め、自分たちで食器作りや食事を作るための焚き物取りをして、料理、キャンプファイヤーをする。2日目、子どもたちはキャンプ場近くの小さな集落に行き、地元農家のおじいさんやおばあさんと一緒に野菜や果物の収穫体験をする。とにかく「自分のことはすべて自分でやる」というのがガラッパの学校の基本方針なので、食べる物も自分で調達しなければならない。

別の日にはキャンプ場近くの川で思いっきり遊び、ガラッパ公園前の川内川でドラゴンカヌー体験をする。カブトムシやクワガタを取ったり、土いじり、酪農家体験、肝試し、隣町の山まで往復18kmを歩く遠歩(鍛錬遠足)もある。

子どもたちが往復18kmを歩き抜いた昨年のガラッパの学校の遠歩(鍛錬遠足)のスナップ

「子どもたちにいっぱい体験させてやりたいと思ってこの組織を作りましたが、あるとき福岡から参加した子どもが家に帰って母親の顔を見たとき『お母さんが天使に見える』と言ったそうです。母親の苦労がわかったんでしょう。ここでは何でも自分でしなければいけませんからね。でも、もう来ないと宣言して帰った子どもが、次の夏にまた参加したりするんです。子どもたちが川や自然と遊ぶときの目の輝きは素晴らしいですよ」と中村さんは笑う。

高校卒業後、中村さんは鹿児島市で働き、商売について学び、多くの人と出会った。儲けるだけが人生じゃないと故郷の菱刈町にUターンしてから、農業と岩戸鉱泉の仕事をしながら、菱刈町役場に3年間毎日通い、当時の久保町長に「菱刈町で何か面白いことをしたい」と訴え続けた。そのころ企画課にいた神園勝喜さん(現在の町長)に惚れ込んだ中村さんは、「自分たちが子どものころに遊んだ川内川でイベントを一緒にしよう」と言い続ける。

3年目、やっと予算がおりたものの、イベントは川内川を使う内容ではなかった。翌年も掛け合うがなかなか実現せず、遂に3回目のイベントで川内川のいかだ下りを成功させることができた。

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