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鹿児島と世界をつなぐ「マリンポートかごしま」


後 藤 隆 志


キーワード:鹿児島港、マリンポートかごしま、クルーズ船

1.はじめに
平成28年7月、「マリンポートかごしま(1期2工区)」が全面オープンします。
世界に誇る活火山「桜島」と紺碧の錦江湾に悠然と並んで浮かぶ広大な緑地空間の誕生です。大型観光船バースを備えたこの空間は、世界各地からの観光客で賑わっており、全面オープン後は、県民と観光客が憩い・ふれあい、魅力あふれる鹿児島の更なる発展に繋がると期待されています。



2.鹿児島港の概要
鹿児島港は、人口60万人を超える県都鹿児島市を背後に擁し、広大な静穏水域に活火山桜島を浮かべた錦江湾(鹿児島湾)のほぼ中央部の薩摩半島側にあり、東洋のナポリとも称せられる我が国有数の景観に恵まれた重要港湾です。

港湾区域は南北約20キロメートルに及び、北から本港区、新港区、鴨池港区、中央港区、谷山一区、谷山二区、浜平川港区の7つの港区に分かれており、それぞれの港区ごとに機能分担が図られています(図-2)。
鹿児島港は県内物流の拠点として、また、桜島航路、垂水航路の湾内航路や種子島・屋久島航路、奄美・沖縄、三島、十島等の離島航路等の発着場として、県内外の人流・物流の中心的役割を担っており、また、国の重要文化財に指定されている旧港施設が残されているなど、自然景観や歴史・文化に恵まれた憩いの場として親しまれています。



3.マリンポートかごしま
マリンポートかごしまについては、平成2年に鹿児島県総合基本計画に「大型観光船ふ頭の整備等」として位置付け、平成5年の港湾計画の改訂を経て、平成11年に1期事業(24ha)の工事に着手しました。(写真-4)

その後、1期1工区の緑地整備計画を決定した後、平成19年9月に大型観光船ふ頭や背後の緑地など1期1工区(10.3ha)の供用を開始しました。
この日、記念すべき第1号船となった客船はイギリス船籍の「サファイア・プリンセス」(11万6千トン)でした。

1期1工区の供用後、廃棄物埋立事業(フロンティアランド事業)にて埋立を行っていたマリンポートかごしまでは、桜島の土石流土砂等による埋立を引き続き行い、平成24年3月に1期2工区を含むすべての埋立が完了しました。

1期2工区も、「県民や観光客が憩い、海と触れあえる緑地空間として整備を進めるとともに、災害が発生した場合の対応空間として、また、離島等の急患搬送用のヘリポートとして活用する」との整備方針に基づき、平成23年3月に緑地整備基本方針、平成26 年2月に緑地整備実施計画を決定しました(図-4、5)。

具体的には、多目的な利用が可能な約4haの芝生広場や、噴水があり子供達が水と触れ合える親水広場、緑地全体を見渡せ、イベント等にも活用できる芝生観覧席、散策やジョギングを楽しめる1周1キロメートルの園路等を整備することとしました。これにより緑地の整備を進め、平成27年4月にはヘリポートを供用開始しました。多くの離島を有する鹿児島県では、ヘリによる離島からの急患搬送は患者や被災者の命を救うために必要不可欠なものであり昼夜を通して24 時間利用できる恒久ヘリポートとして活用されています(写真-7)。

また、平成27年7月には噴水がある親水広場をオープンしました。正面に桜島を見ることができ、水深も浅く小さな子供から遊ぶことが出来ます。水遊びが大好きな子供たちはおおはしゃぎでとても楽しんでいます。
親子連れでの水遊びや錦江湾・桜島の景観を楽しむ多くの方々が訪れています。
マリンポートかごしまの来園者数は、平成19年の1期1工区の供用開始以来、600万人(平成28年5月末)を超え、今後ますます利用されるものと期待しています。



4.クルーズ船
鹿児島港には、昭和の時代からこれまで多くのクルーズ船が寄港しています。その代表的なものが昭和54年に寄港した「クイーン・エリザベス2(QE2)」です。この日、鹿児島に初めて姿を見せた純白のQE2に、県全土が盛り上がり多くの県民が目を奪われました。

平成10 年からの鹿児島港へのクルーズ船寄港回数は、平成27年末で約440 回にもなります(図-6)。このうち、マリンポートかごしまにおいては、平成19年の1期1工区の供用開始以来、平成27年末までに280回の寄港があり、昨年は 過去最多となる53回の寄港があり全国7位となりました。平成28 年の寄港回数は前年1.7倍の93回を予定しており、大幅な増加となっています(図-7)。これは鹿児島が地理的に中国に近いことや、「爆買い」だけではなく、世界文化遺産に指定された旧集成館、仙巌園、桜島や指宿温泉など観光資源が豊富であり、魅力の宝庫♪として世界に受け入れられていることが、寄港増加に繋がっていると考えられます。

また、大型クルーズ船の寄港も、平成19年の供用開始時に寄港した「サファイア・プリンセス」を筆頭に近年増加しており、今年も同船をはじめ「ダイヤモンド・プリンセス」「コスタ・セレーナ」など11 万トン級の大型クルーズ船が続々と寄港する予定です。

平成28年3月には「クイーン・エリザベス」が2年連続で寄港しました。マリンポートかごしまに寄港する様々なクルーズ船の中でも非常に高い人気を誇っており、船内見学会も開かれるなど、多くの人が一目見ようと港に集まりました。来年、平成29年3月も寄港する予定となっており、クルーズ船人気がますます高まることを期待しています。



5.おわりに
マリンポートかごしまは、平成28年7月18日に全面オープンします。平成11年の着工から17年もの歳月をかけての完成となります。
“ クルーズ船の時代がやってくる! ” と先見の明を持たれ、全国の中でも一早く専用バースを計画された諸先輩方や工事を推し進めてきた同僚の汗と涙の結晶です。心から敬意を表します。
また、「もう一度鹿児島へ」と外国から訪れた観光客に思っていただけているのは、歓送迎セレモニーを盛大に行うなど、これまで数多くのクルーズ船を受入れてきた鹿児島海外観光客受入協議会やおもてなし隊の皆様のご尽力の賜であります。この場をお借りして、感謝申し上げます。
これからも、受入環境の改善を図りながら、鹿児島の魅力をさらに発信し、さらなるサービスの向上に取り組むことで、多くのクルーズ船に寄港していただけるよう、関係機関と連携し努めて参りたいと考えています。

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