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九州における今後の建設分野のあり方について


九州建設業協会 会長

(社団法人 宮崎県建設業協会長 会長)

永 野 征 四 郎


九州建設業協会会長の職責をお預かりしております宮崎県建設業協会会長の永野でございます。
又、全国建設業協会の副会長及び全国建設産業団体連合会の副会長も併せて就任いたしております。

1 中央の動き
平成22年暮れ、当時の馬渕国土交通大臣と全建協会の正副会長で懇談の機会がございまして、宮崎県で発生した口蹄疫の防疫対応で建設業界の仲間が昼夜兼行で埋却作業や消毒作業に従事したことを申し上げましたが、早速、馬渕大臣の肝いりで国土交通省内に「建設産業戦略会議」を設置、12回にわたる会議で議論が行なわれ、大畠大臣にも引き継がれ、平成23年6月23日に報告された「建設産業の再生と発展のための方策2011」で7つの提言がなされたところであります。
また10月に、全国9つのブロック会議において、地域建設業の持続的発展と公共事業の効率的・効果的な品質確保についての議論が交されたところであります。各ブロック会議でのさまざまな意見を集約し、国交省で具体的な取り組みが始まったばかりでございます。
一方、国会内においても脇・佐藤両議員を中心に与野党を超えた超党派で、「公共調達適正化研究会」を立ち上げ、同じように議論を重ね、平成23年10月14日に前田国土交通大臣に、既存の財政法、会計法の特例として新たな「公共調達基本法制定」に向け次の4項目、①技術者審査など適正な競争環境の整備、②技能・技術者育成を柱にした建設技術の確保、向上、③地域の建設業の安定、④公共調達基本法の創設と発注者の役割見直しの公共調達制度の再構築について改善要望されたところであります。建設産業を取り巻く厳しい環境が一日でも早く改善されることを期待するものであります。

2 九州の動き
3.11未曾有の東日本大震災が発生しました。
その惨状を見聞きし早期の復旧・復興を願い、義捐金を九州各県へお願いしたところ「九州は一つ」ということで、3月中に約1億円もの義捐金を全国建設業協会を通して、被災した東日本3県へ配分されたところであります。
更に4月25日には、九州建設業協会で、大震災の復旧・復興支援に公共事業費5%留保されたのを受け、別途補正予算で対応し留保の解除や資・機材の安定供給対策等を盛り込んだ緊急決議を行い、全建を通して政府与党及び国土交通省へ要請したところであります。
又、平成23年10月17日に「九州ブロック地域懇談会」を国交省本省、九州地整、内閣府沖縄事務局、全建、九州各県土木部長、九州各県建設業協会役員が鹿児島市に参集し、開催いたしました。この中で国土交通省提出議題に「地域建設業の持続可能な発展と効率的・効果的に公共事業の品質確保を図るための方策について」と題し、「建設産業の再生と発展のための方策2011」の具体化と地域建設業の持続的発展のための方策及び公共事業の効率的・効果的な品質確保のための方策について1時間半にわたる意見交換を行ったところであります。又次の議題、①公共事業政策と予算確保、②企業格付けによる発注標準の見直し、③公共工事設計労務単価のデフレスパイラルの適正化、④若年技術者確保のため総合評価方式の改善、⑤入札契約適正化指針の改正等について議論を行ないました。また、この場で次の3項目①積極的な公共投資にゼロ国債を含めた大型補正予算の編成を②全国的な緊急防災対策を講じ国土の強靭化を③社会的責任を果たしている会員企業に企業評価をについて力強く決議を行い、全建の淺沼会長へ手渡しし、要望活動について要請したところです。
一方、九州各県では、入札契約制度の改革や公共事業費の極端な削減により建設業界は疲弊しきってしまい、今後の業界の立ち行く姿を求めて、それぞれ研究会を立ち上げ、独自の対策をまとめ、提言の形で要請されております。

3 宮崎県の動き
平成22年、口蹄疫が発症し、約30万頭の牛・豚が殺処分、埋却されました。平成23年に入り、鳥インフルエンザが発生し、約100万羽が殺処分、埋却されました。建設業界は、災害復旧とは違った防疫対応という埋却作業や消毒作業に昼夜兼行で支援活動(膨大な重機とオペレーター等)を行ないました。更に1月下旬には新燃岳の噴火で風下に当たる都城市、日南市、串間市に火山灰が堆積し、降灰除去作業を行うなど、大変なトリプルパンチを受けましたが、平成23年3月11日の大震災で宮崎のニュースは吹き飛んでしまいました。
一方、九州各県では、国土交通省助成事業である建設業地域元気回復事業を実施しております。
本県単独では県と一体となって建設産業新分野進出セミナーを開催するとともに、建設業を営みながら、新分野に進出する企業に対し、経営基盤強化支援として補助金の交付を行なっております。
又平成22年暮れに本県においても地域建設産業の方向性についての研究会を立ち上げ月1回ペースで論議を重ね、漸く県建設業協会で取りまとめ、県協会として提言活動を行なったところであります。

4 九州における今後のあり方
冒頭に申しましたとおり、大変な役目を任されておりますが、全建の情報や国土交通大臣・国交省幹部或いは脇・佐藤両国会議員との意見交換会等を通して、中央の情報がいの一番にもたらされ、本音の部分が良く理解ができ、特に平成23年に提言された「建設産業の再生と発展のための方策2011」の7つの提言についても提言の趣旨に沿って、九州各県建設業協会への情報共有や今後の対策に反映させる好材料となっております。7つの提言とは、①地域社会の維持、②技能労働者の雇用環境の改善、③技術者の育成と適正配置、④公共調達市場と受発注者関係、⑤海外市場への積極的進出、⑥過剰供給構造の是正⑦東日本大震災の復興であります。
“九州は一つ”とスクラムを組んで活動しておりまして、平成23年度公共事業費5%留保の即刻解除など緊急決議を4月に行い、又、10月の九州ブロック地域懇談会においても更なる大型補正予算の策定をなど決議を行い要望しているところであります。九州各県の更なる活躍と業界発展に努めて参ります。



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