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健 康 管 理
(株)さとうベネック九州支社 徳永和幸

最近は、高齢化に伴う医療問題や健康問題が、テレビ、新聞、雑誌等で話題にならない日がないくらい世間の関心を集めている。私も60歳を過ぎ、生活習慣病(注) など気になる今日この頃だが、この機会に健康管理について、私が実践してきたことについて述べてみることにする。
私は29歳で結婚して4~5年経ったら、結婚前50kgだった体重がいつのまにか64~65kgになっていた。「これは大変だ、何かしなければ」と思ったことがきっかけで以下、私が今まで健康管理のため実践した自然食、ランニング、それに現在実施している散歩について、効果の程を述べてみることにする。

1 自然食
一番最初に始めたのが、結婚当初西武ライオンズの広岡監督がチームに導入したことで話題になっていた玄米菜食による自然食であった。自然食を続けることにより、野球選手に必要な条件反射の能力が高くなり、動作も俊敏になる。さらに、脱臼や骨折などの負傷も減少するという、自然食の権威である森下敬一博士(注) の持論に基づき、自らの体験によって効果の程を確認したうえで、チームへの自然食導入を計ったものである。それまでの肉食のかたよりは血液を酸性化させ、疲労を招き怪我を誘発しやすいため、自然食によりアルカリ性の体質づくりをねらったものである。
日本には、食物に関して昔から「身土不二の原則」という言葉がある。「身」は人の肉体、「土」はその人の住む土地、国土ということ。この両者が「不二」すなわち、一体不可分の関係にあるということで具体的に言えば、人が食べるとき、食べてよい食物はその土地の自然条件によって、おのずから決められているということである。昔の日本人が牧畜もせず四つ足の肉をまったくと言っていいほど食べなかったのは一に「身土不二」の宇宙の法則によるものだった。従って、この「身土不二」の原則から言えば、我々日本人にとっては、ただ単に外国の肉食中心の生活を真似するよりも、自然食が本来最もふさわしい民族であるということにほかならない。
私自身も昭和55年頃より、この理論に基づいて玄米菜食の自然食をこころがけたところ、すぐに体重が2~3kg減り以前より体調が良くなった。その後、7~8年程続けたが子供が嫌がったことと、あまり美味しくないために止めてしまったことは、後年病気になったことを思うと誠に残念である。

2 ランニング

ランニングを始めたのは、旧建設省の道路局地方道課から鹿児島国道工事事務所に転勤になった昭和58年頃である。きっかけは、東京に比べて鹿児島で深酒すると次の日、頭痛がし気分が悪くなった。原因は焼酎のお湯割で、鹿児島の方が東京に比べて焼酎の量が多かったためで、体内の酒を汗として出せば、少しはすっきりするのではないかと思い走りだしたわけである。それに体重を少し減らしたいということもあった。
最初は、3㎞の距離を約15分程度の速さで約3ヶ月走った。なるほど少しは汗もかくし、気分もすっきりするが、体重がいっこうに減らない。そのうち、ある本を読んでいたら、最低1回につき30分以上、1週間に4回走らなければランニングの効果はないと書いてあった。そこで、5月からは6㎞を30分から35分の速さで走ることにした。
始めの1ヶ月は、以前に比べて時間・距離が約2倍になったため、足のふくらはぎが痛くなり時々走れない日があった。それに、毎日30分以上走り続けることは、肉体的苦痛はもとより精神的苦痛は想像以上で、体重もいっこうに減らないためやめようと思った。ここでやめてはと思い続けて走っていると、2ヶ月後にやっと効果が出てきた。体重が62kgから58kgに、ウエストが82㎝から79㎝へと減り、顔が少し引き締まったように思えた。このように、やせるという目的を達したころには、ランニングがやめられなくなってきた。走らないと気分が悪いのである。
ランニングの効果といってもいろいろあると思うが、体力的な面だけでなく私は次の言葉を自分に言い聞かせつつ走ることによって、精神面でも多大な効果が得られた。
●意志を強くし、身体を強壮にするために、毎日 一度は苦しいと思うことを遂行せよ
●毎日続けるものを一つでも持つと、どんなこと にでも持続力がでてくる。
このランニングは、毎日30分以上5年程走り続けたが、その後転勤で仕事が忙しくなり朝起きれなくなりやめてしまい体重も50kg代を維持出来なくなった。

3 散 歩

ランニングを止めたら、また体重が増えたり、病気になったりしたので、再度健康管理についていろいろな本を読んだり、講演を聴いたりして、考え直して見た。結局、生活習慣病の予防に効果があり、最も手軽で体力もいらない散歩をすることにした。
現在は、朝5時30分に起きて、近くの春日公園まで、早足で約3㎞を30分程度で歩いている。効果の程は、体重が60~62㎏を維持できていることと、血圧が正常であることである。
以上、私が実践してきたことについて述べたが、いろいろやってみて最後にたどりついたのは、やはり健康を維持するためには自己管理が何より大切だということである。体に良いものをおいしく食べ適度な運動をして、ストレスをためず常に明るい心で日常生活を送ることによって、この高齢化社会をよりよく生き抜いていくことができるのではないだろうか。これからもまた良いものがあれば、いろいろ挑戦していきたいと思っている。(とは言ってもまず深酒を減らさなくては…)

(注)森下敬一博士…御茶ノ水クリニック院長、わが国自然医学の最高権威
(注)生活習慣病…肥満、高血圧、動脈硬化、糖尿病など

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