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人にやさしい道づくり
みゆきロード(千早エレベータ付き横断歩道橋)

一般国道3号みゆきロード(千早横断歩道橋)は,平成2年度より九州地方建設局福岡国道工事事務所が直轄事業で初めての「エレベータ付き歩道橋」X型センターデッキ方式として事業に着手し,平成5年11月に歩道橋本体の供用を開始し,平成7年8月エレベータ4基の供用で事業は完成した。
近年の交通事故は,昭和20年代以来増加を続け昭和50年代前半の減少期を経て,再び増加の兆しをみせている。
平成6年中の交通事故は,免許人口,車両保有台数等の増加に伴い729,457件(前年比+4,782件,増加率+0.7%)となり,平成3年以降4年連続の増加となった。
特に福岡県における高齢者(65歳以上)の交通事故は4,505件(全事故比は11.5%),死者数127人(全事故比31.5%)となり,高齢者の交通安全対策が緊急の課題となるなど厳しい情勢で推移している(図-1)。

交通安全施設等設備事業費をとりまく状況は一層厳しさを増しており,予算の効率的執行が従来にも増して重要となっている(平成6年度福岡国道工事事務所事業費約15億円)。
エレベータの基本仕様は設置地先のスペースに制約をうけ,建築高さについても景観上の配慮から低い方が良いとの理由から油圧直接押上式を駆動方式として採用している。本設備は,高齢者や障害者の利用を対象とし,身体障害者用機能を設けている。
エレベータ4基の利用状況は調査の結果,歩行者2,527人/12H・自転車527台/12Hの方々に利用されていることが確認された。
このエレベータ付き横断歩道橋は九州地方建設局として管内で初めて設置されたものであり,再び増加傾向にある交通事故対策の有効な手段となることが期待されている。

参考文献
1)交通年鑑(平成6年版)福岡県警察本部交通部

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